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2015/07/24

Barling YOW Make (1913)

1913年(大正2年)の製作になります。

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新興国ドイツ・アメリカが台頭し、大英帝国の覇権は失われ「光栄ある孤立」と言われた時代。
英国でも最高峰のBarlingですが、ダークホースのアルフレッド・ダンヒルがパイプ事業に名乗りを上げた年でもあります。

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 ・全長:145mm・高さ51mm
 ・外径:38mm・内径:20mm・深さ47mm
 ・重量:47g

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当時にしては大きなサイズです。
樹齢100年以上の高品質アルジェリア産ブライヤーを使用し、最高の技術を持った職人達がハンドメイドで製作された逸品。
マウスピースの口はオリフィックですが、大きさとバランスが良く、エアコントロールも良好です。
ボウルから湧き立つ香りは最高で、中盤から後半にかけて最高においしい紫煙を味わうことができます。

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外観:5

感触:4(咥え心地)、5(エアコントロール)

味:5(バージニア)
 
B
 

オイルキュアリングのようにシャープさはなく、上品に香りが立ち、隠された味わいもいい感じで伝えてくれます。
G.L.ピース氏がテイスティングで使う理由がよくわかります。
現在所有する戦前ダンヒルと並んで、最高のパイプです。

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ボウルトップのカーボンは汚いといわれますが、この艶々のトップを見ているとためてみるのも悪くないかなと思います。 

K  

 
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Yahooオークションの商品紹介

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当「Barling's」は古き良き時代「Pre-Transition時代」と呼ばれる製作年代で、パイプコレクターやスモーカーにとってグレイトな憧れのオールド・ブリティッシュブランド、しかも100年以上経年した20世紀初期のコレクティブルなシルバーリングのベントシェイプです。

ロンドン試金鑑定所のホールマークが打ってあるので、そのデートコードから102年前の1913年製作とピンスポットで分かります。
当然、1本1本、熟練した職人の手で仕上られた完全なるハンドメイドです。

「Barling's」は、1812年にベンジャミン・バーリングがロンドンで設立した工房で、当初は銀細工を施したメシャムパイプを製作していました。
その後ベンジャミンの息子達が事業を引き継ぎ、1851年の英国で開かれた万国博覧会で賞を受賞し名声を得、1854年からブライヤーパイプの製作を始めたとされてます。

Pre-Transition 時代の「Barling's」は、どのグレードも樹齢100年以上の高品質アルジェリア産ブライヤーを使用し、最高の技術を持った職人達がハンドメイドで製作してました。

ですが、やがてバーリング家は1960年にインペリアルタバコ社に会社を売却し、2年間はそのまま職人達も引き継ぎましたが1963年からは新体制に向けての改革に入り、1968年には完全に移行を終えました。
そして、ほとんどのパイプ製作をデンマークのパイプ工房にOEM委託し、1970年代後半~1980年代初頭あたりに別オーナーへ売却され、英国マン島に同名ですが別オーナー体制の「Barling Pipe Ltd.」へ移行し、現在も製作され続けています。

コレクティブルなバーリングは売却される前の1960年以前の製作品となり、その時代を「Pre-Transition時代」と称されてます。

当パイプは冒頭でも記しました通り1913年製作で、102年経たコレクティブルなアンティークのオールド・バーリングになります。

当時英国内の、パイプや葉煙草を扱うタバコニストと称される専門店に卸す際、店名のスタンプを打刻してました。
このパイプもそのひとつで、ロンドンより南へ約100km先の海に面したイーストサセックスの街イーストボーンのタバコニスト「F.LLOYD_PACE」の刻印が打たれてます。
今も現存かは不明ですが。

樹齢100年以上経たブライヤーを使用して製作された当パイプ、なかなかのグレインで、ビッシリ埋まったバーズアイとボウル正面からボトム-シャンク裏側へと走ったクロスグレインが風格と趣を感じさせてくれ、102年前のオールド感溢れたステインを纏った姿はアンティーク好きには堪らない魅力かと思います。

バーリングのシェイプNo.は1940年頃に三桁の通称ニコルス・シェイプNo.が打たれ始めましたが、当パイプは更に27年も前なのでシェイプNo.は打たれておりません。
当然、1946年以降から打たれたサイズコードも存在してないため打たれておりません。
ステムも1920年頃までの製品に見られたシングルホールのオリフィック・タイプです。

大きさはこの当時にしては大型サイズですが、現在でも少し大きめになるかと思います。
ダンヒルのサイズコードで表すと、だいたい④強くらいのボウルサイズでしょうか。

シェイプは標準的なフォルムのベントですが、ハンドメイドだからか膨らみのあるボウルからシャンクへと流れる曲線が、どこか温もりを感じさせてくれる柔らかなフォルムに仕上られてます。

当時の樹齢100年以上経たブライヤーからなる当パイプ、製作後、更に102年経てますのでヴィンテージを超えてアンティークに位置付けされたオールド・バーリング、王者に相応しい風格です。

バーリングが崇められる真骨頂は目を瞠るような紋様やフォルムではなく、柔らかなシルキーのようなスモーキングクオリティだと言われてます。
煙草葉のブレンダーとして名高い「G.L.ピース」氏も新商品開発の際は、このようなオールド・バーリングでティスティング(喫味調整)してることは知られた有名な話です。

オーナーに持つ喜びを与えてくれる逸品になるであろう、102年経たアンティークの美しくも風格を感じさせる当バーリング。
ぜひ、この「Pre-Transition時代」の逸品を手にする悦びを味わって戴けたらと思います。

コンディションについては下段に記しましたので、画像でのご確認と記事にお目を通して戴ければと思います。

ヴィンテージとの出会いは一期一会とも申します。
今後、このようなパイプにもしかしたら二度とは会えないかもしれないという気持になって戴けたら幸甚です。

【刻印】

・シャンク左側:ブロック体でアーチ状に「BARLING'S」「MAKE」

・シルバーリング:ホールマーク「E・B」「W・B」
            「S(画像参照)、ライオン、パンサー」

・シャンク右側:「F.LLOYD_PACE」「EASTBOURNE」

【サイズ】(素人採寸ですが、簡易ノギスと調理量りで測りました。)

・全長:145mm・ボウル外径:38mm・チャンバー口径:20mm・ボウル高:51mm

・チャンバー深:47mm・重量:47g
  

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黄金の煙とは良く言ったもので、ボウルからの紫煙もすんばらしい(´ω`)

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