Comoy Straight Grain (1900)
1900年(明治33年)のコモイになります。
ヴィクトリア朝最後の年、大英帝国が最も栄えた最後の時代。
時のヴィクトリア女王はタバコが嫌いだったが、夫のアルバートが葉巻を好んだと言われている。
その為、シガーは上流階級、パイプは一般大衆のものと、されるようになっていく。
しかし、上流階級でもインテリたちは、その上品さに反発してパイプをすうようになる。
シャーロック・ホームズがパイプを吸うのもそのためであろう。
ブルドッグ・シェイプ(当時はブルドッグ・パターンと呼ばれていた)
ブルドッグというと、特徴のある顔の犬、あるいは、機関車トーマスに代表する汽車を思い浮かべます。
このパイプが出てきた18世紀の英国にはどちらもありませんでした。
18世紀の英国で雄牛(ブル)と犬を戦わせる(bullbaiting)見世物が流行し開発された品種です。
絵画にも残っていますが、当時の闘牛ブルドッグは、少し筋肉質で強そうな中型犬でした。一般の犬に比べて頭部と鼻が近い短吻種だったので、これにちなんで名づけられたのではないでしょうか。
二本線はクレイパイプ時代に刻まれていた連珠文(連珠円文)が略されて線になったたものです。
連珠円文はササン朝ペルシアの「ササン錦」に6世紀頃登場する鳥(翼)を模した古い文様です。
18世紀のマイセン磁器製造でも多く使用されています。
・全長:148mm・高さ48mm
・外径:32mm ・内径23mm ・深さ39mm
・重量:52g
ダンヒル④のブルドッグと比較しても、かなり大きいことがわかる。
BewlayがComoy製品を扱うのは、もっと後の年なので、デコレーション用かヘビースモーカー用に特注されたものでろうか。
銀巻きには、都市が「碇」バーミンガム、素材「横ライオン」銀、年「パックマンのお化けに小文字のa」1900年を示す。
また、「HENRI COMOY」の略字「HC」とマークされている。
外観:5
感触:4(咥え心地)、5(エアコントロール)
味:4(バージニア)
前のオーナーも大切に使用していたのか、きれいなカーボンが薄く付着している。
ラタキアや着香の匂いは無いので、といあえず、バージニア専用にしている。
キュアリングはされておらず、ブライヤーがよく枯れている為か高感度な吸い味である。
マウスピースはオリフィックですが、重さの割にバランスがよく意外と長く咥えやすい。
ちなみに諭吉先生が3名も飛んで行ったが、1900年諭吉先生は67歳でご存命です。
古き時代に思いをめぐらせて、感慨深い気持ちで吸えるお気に入りのパイプです。
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