Dunhill Shell Briar EK7
1927年(昭和2年)~33年(昭和8年)の製作になります。
大英帝国から、緩やかな国家集合体(Commonwealth)になった時期です。
それに伴いグレートブリテン及び北アイルランド連合王国に国名を改称。
第一次大戦で膨大な利益をあげた合衆国は「黄金の20年代」と呼ばれる経済繁栄を謳歌、それに伴い英仏も政情は安定期を迎ていました。
アメリカは禁酒法時代の最中なので、たばこは大ブームになっていました。
ちなみにアルフレッド・ダンヒル氏は1928年に愛人と出奔。
家族や会社ともほとんど連絡を取らなかったそうなので、氏の目には届いていないパイプですかね。
1917年から採用されたシェルのブラストは激しいの一言に尽きます。
(サンドブラストは1870年に船舶錆取りとして米国ティルマンが考案し、曇りガラスや下地処理として産業利用されていた)
クラッギー(Craggy:岩かどのごつごつした)と表現されますが、U字のシェイプエッジラインが柔らかい雰囲気もだしています。
パネル面のエッジラインと凹凸を見ていると、昔見た棟方志功の古い仏神の版木を思い出しました。
各面表情も異なり八面六臂パイプと言えます。
・全長:150mm・ボウル高47mm
・外径:27mm・内径:18mm・深さ37mm
・重量:?g
背面の刻印は「DUNHILL'S "SHELL" MADE IN ENGLAND」、
憧れていたレターシェイプコードは「EK」パネルシェイプ(Square Panel)
インナーチューブコードは「7」
パテントコードは2つ記載されています「U.S.PATENTS 1341418/20&1343253/20」
米国向けの輸出品ですね。
外観:5
感触:4(咥え心地)
味:4(バージニア)
綺麗にARメソッドがかけらているので、底まで綺麗に見えます。
側面がかなり薄い感じがしますし、ワックスを綺麗に残したいので、ダンヒルフレイクをほぐして、ちびちびとブレイクインを行っています。
ステムはリプレイスですが、「硬く」「薄く」「軽く」咥えやすいです。
リムにヘアラインクラックがありますが、一世紀近くなれば、傷の一つもあろうものでしょう。
まだ吸い始めたばかりですが、今の吸い味は、デュポンを上回る超ナッティー。
ここまでくるとナッティーフレバーのタバコでも吸ってみたい所です。
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Yahooオークションの商品紹介
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Double Patent number (U.S.PATENTS 1341418/20&1343253/20)
ダンヒルEK7のWパテントのパイプです。Wパテント期特有のグラッギーなサンドブラストがとにかく凄いです。
難点はボールトップに3mmくらいの割れがあることと、Wパテント期特有のブラストのせいでボールが非常に薄いことです。
割れがあるために安い価格で出品致しますのでこの機会にWパテントを使いたいと思われている方には良い機会では無いでしょうか。
ステムはリプレイスメントです。
宜しくお願いいたします。
サイズ
長さ 15cm
ボール高 4.7cm
チャンバー径 2.7cm
チャンバー内径 1.8cm

与え給え 煙草の吸えるパイプを
そしてまた読むべき書を
さすれば たとえその部屋は貧しくとも
その家は静かなる喜びに輝かむ
アルフレッド・ダンヒル 1924年
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