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2015/09/24

Stanwell Royal Danish 918/931/967/970

Img_2093 Img_2092

 

新聞記者だった父が使用していたパイプで、1970年代に購入したものです。
当時、記者の間でパイプがブームだったそうです。

 

実家で掃除したいた時に、引き出しにダンヒルと一緒に転がっていました。
カーボンケーキが大きく欠けていいたので、SAメソッドで掃除しました。
アロマ系のタバコを好んで吸っていたと記憶しているのですが・・・

 

Img_2094

 

 ・全長:142mm・ボウル高50mm
 ・外径:35mm・内径:20mm・深さ35mm
 ・重量:40.9g

 

Pipediaによるとスタンウェル社のセカンドブランドです。
1950年代にパレット・ブーメラン・キドニー(腎臓)のデザインが家具・生地・パッケージに流行します。
ROYAL DANISHの900番代は、ブラストにパレットとソラマメがスムースでデザインされています。
どう見ても腎臓型と肝臓型ですがね。

 

Rd2 Rd1

 

 

 

 

 

外観:4
感触:3(咥え心地)
味:3(オールラウンド)

 

Img_2096

 

カーボンが付着が早いです。
また、最近のパイプと比べると少し重い感があります。
しかし、グリップ感と軽いベントによる重心のバランスが良く咥えやすパイプです。

 

 

 

 

Royal Danishは1974年までは、スタンウェルのセカンドブランドでした。
スタンウェルの1960年頃までは、シェイプ番号は二桁の「1~99」でした。
この先頭に9を追加したものがRoyal Danishdです。
9xx番ロイヤル・ダニッシュはスタンウェルのスタンダードシェイプの2桁に従っています。

 

  18. Pear-shaped bowl, slightly bent, oval stem, saddle mouthpiece, by Sixten Ivarsson. 
 

 

1975年にStanwellの初心者向けの低グレードとして、マットなスムースタイプのパイプになります。
シェイプ番号もスタンウェル準拠になりますので、900番代は1950年代~1975年以前のパイプになります。
 
1975
 
サンドブラストのかける位置が異なる400番代の「Royal Guard」 もあります。
 
 
<2018-06-10>

 

Royal Danish 931も安かったので落札してしまった。
早速リペアしする。 

 

9ui

 

 

 

 

 

リペアを時々無性に行いたくなる病ですね。 

 

Lo

 

 


 
このデザインを見ていると、三越の包装紙で猪熊弦一郎氏デザインした「華ひらく」(1950)を思い出します。
 
Mitukosi7

 

 

 
 

 

波間の石を見て浮かんだそうで「人々が荒波に耐える石のように強くなってほしい」と願いを込めたそうです。

 

ちなみに「mitsukoshi」と文字を入れたのは、アンパンマンのる「やなせたかし」さんで当時宣伝部にいました。
 
Ifm

 

 

 
また、買ってしまいそう (^^;) いかんいかん

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2018-09-18
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また買ってしまいました(笑)
 
Img_7162

 

 


 
こうなったら、ウィークリーパイプにするしかないですね 
 
02

 

 

 
 
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2018-09-30
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さらに買ってしまいました(笑) 
 
2az

 

 

 
 
なかなか良いブラストです。
 
20

 

 


Yp3

 

 


 
ウィークリーパイプまで@2 
 
6a

 

 

 

 

 

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デンマークのパイプ工房
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 ・Stanwell

  1945年 :Stanwell社は、戦後の困難な時期にデンマークへブライアー輸入ルートを築く。
  1950年 :スタンウェルがスーアと交渉し、シクステン・イヴァルソンをパイプ作家として独立させる。
  1955年 :シカゴ・イワンリース店がダニッシュパイプを宣伝し、北米でダニッシュブームを引き起こす。
  1950年中:Stanwell社はパイプ作家とデザイン契約を受け量産化しアメリカ市場で業績を伸ばす。
  1950年末:この頃からステム刻印「S」の上に王冠が着き、グレード(白色<真鍮<銀)が別れる。
  1965年 :ボルブに最新工場を建設、高品質で高いデザインを量産し世界的なメーカーとなる。
  1982年 :ロスマンズ・インターナショナル(親会社はレンブラント)に買収される。
  1990年頃:StanwellとLarsenの合併
  2003年 :スカンジナビア・タバコ・カンパニー(STG)に買収され、Larsenはパイプ製造を中止。
  2007年 :ポール・スタンウェル逝去。
  2010年 :親会社STGがスウェーデン・マッチに買収され、他のパイプ事業と統合する。
        :ボルブ工場閉鎖しイタリアで生産する事となる。(ポールが草葉の陰で泣いてる)
 
 ・BARI
  1950年初:ビゴ・ニールセンが南デンマークのコリングに創業。
  1970年代:WIKING(ヴァイキング)シリーズで人気を博す。
  1978年 :ドイツのフォン・アイケン社にBARI商標含む経営権を譲渡する。
  1990年代:病気のためパイプ作りを引退。「VIGGO NIELSEN」の刻印を消す。
           二人息子のヨーゲン・ニールセンとカイ・ニールセンがデビユーする。

 ・DAN(1943-2007)
  1943年 :H・ダン・クリステンセンがコペンハーゲンに設立。
  1956年 :ゲルト・ホルベックをラスムセン工房から引き抜く
  1950年末:ダニッシュ作家を中心としたカタログを発行し脚光を浴びる
  1963年 :Preben Holmがパイプを販売(~1968)
  1970年頃:ダン・クリステンセン他界。夫人が経営を引き継ぐ。
  1991年 :ダン閉店
  2007年 :ホルベック(1928年生)が引退する。パイプ製作数は6662本
 
 
 ・Kriswill(1947-1980中頃)
  1947年 :海運会社技師だったカール・ロバート・クリスクリス(47才)が創業。従業員3~4人
  1955年中:スタンウェルと似ている事からKriswellからKriswillに変更
  1960年中:従業員が最大で約40人いた。
  1966年 :カール・ロバート・クリスクリス他界(享年66歳)。後嫁→息子イェンス と経営を引継ぐ
  1975年 :ノルウェーLillehammerが買収。機材はノールディングが購入
  1979年 :Lillehammerが工場を閉鎖
  1980年初:Kriswillのデンマーク工場閉鎖。スペインのカタロニアに拠点を移す
  1980年中: デイニッシュ・ブームの終息とともに姿を消す。
  2021年 : DANタバコ製Kriswill銘柄のパイプタバコが日本で販売。(かなり古くからあったタバコのようです)
 

 ・Georg Jensen
  1954年 :コペンハーゲンで夫婦で創業
  1980年代:娘Lisと同名の息子Georg Jensenに継ぐ。
  1980年末:W.O.Larsenに工房を買収される。
  1990年代:W.O.LarsenがStanwellに売却される。
  2001年 :この年までマックバレンのチーフブレンダーを兼任していた。
 
 ・Sven Bang(?-1993)
  1941年 :パイプとタバコの貿易会社を起業するが、戦争で閉店。
  1945年 :W・O・ラールセンに勤務し、タバコブレンドや経営業務を行う。
  1968年 :P.ホルム工房からP.ハンセン氏を雇い「S.Bang」工房を創業。
  1970年 :グレードを制定
        :黒ブラスト、タンブラスト、5、6、7、8、9、A、B、C、D(激レア)の11段階。
  1970年代:スタンウェルと契約し、デザイン提供を行う。
  1984年 :Sven Bang氏引退し、P.Hansen氏とU.Noltensmeier氏が引継ぐ。
        :P.O.Sを「COPENHAGEN」から「KOBENHAVN」に変更する
  1993年 :Sven Bang氏逝去。 
 
 ・Bjarne Nielsen(1941-2008)
  1957年 :16歳でパイプを喫い始め、その時にパイプを作り始める。
  1945年 :コペンハーゲン大学でMBAを取得し、デンマークの外務省に勤務。
  1973年 :趣味が高じてパイプ作家となる。
  1978年 :「Bjarne」パイプ工房を設立 グレードはAX、A、B、C、D、E、 F、G、H、I、J
  2008年 :3月初旬に心臓発作で他界。 

 

 ・Ph. Vigen (Jes Phillip Vigen Gertse)
  1953年 :ラールセンに勤める
  1978年頃:S Bangに勤めるが、折り合いが悪く1年半でやめる
  1980年頃:トム・エルタンの後任でダンパイプに勤める
  1992年 :ダンパイプの廃業後、Bjarne工房に勤める
  2008年 :Bjarneが他界し、パイプ制作を辞める。

 

 ・Tom Eltang(1958-)
  1969年 :11才でパイプ作成キットでパイプを作成する。
  197x年 :職安勤務でイヴァルソンの弟子でもあるFlemmingからパイプ作りを学ぶ。
  197x年 :ラールセン工房に入門するが、ライン生産方式が合わず2週間でやめる。
  1974年 :アンネ・ユリエの工房に弟子入りする。
  1977年 :ダンパイプに勤める。
  1970年末:スタンウェルに勤める。
  1980年頃:スタンウェルとはフリー契約となる。独自でパイプを作りハイグレードにはEを刻印
  2003年 :ワークショップを開く(年間約500本)。
  2004年 :娘の名前「Sara Eltang」のグレードブランドを追加する。

 

 ・W・O・Larsen(1864-2003)
  1864年 :コペンハーゲンのアマガトルフ通りにW.O.Larsen氏がパイプの小売店を開く。
  1926年 :デンマーク王室御用達となる
  1945年 :スベンド・バングが経営に入る
  1960年頃:ハンドメイドパイプを販売しポール・ラムルッセンのパイプが人気を得る。
  1963年 :フォーマー(H・J・ニールセン)を工場長に迎える。
  1963年 :ポール・イルステッドが入る
  1965年 :ポール・イルステッドが独立
  1968年 :スベンド・バング独立。後任はテディ・ヌードセン
  1970年 :テディ・ヌードセン独立。
  1975年 :フォーマー独立。
  1990年頃:StanwellとLarsenの合併
  2003年 :Larsenの工房でのパイプ製造を中止。
  2007年 :ポール・スタンウェル逝去。
  2010年 :親会社STGがスウェーデン・マッチに買収され、他のパイプ事業と統合する。
 

 

 ・Erik Nording(1936-)
  1939年 :エリック・ノールディングは、デンマークのコペンハーゲンで生まれ
  1955年 :父親の他界がきっかけで、パイプ製作し始める
  1963年 :工学学校を卒業後、Skovbo氏と共同で本格的にパイプを作成
        イニシャルを合わせたSON(Skovbo og Nording)ブランドで販売(-1965年)
  1967年 :独立する。Kriswill工場をの一部を買収し量産体制を築く。
  2011年 :映画「ロードオブザリング」で劇中のパイプが採用されて話題になる 

 

 ・Jorgen Larsen(1942-)
  1965年 :Stanwellで働く(-1969)
  1970年 :独立し、工房を構える。Peter Stokkebyeで販売し「Jorgen L」と刻印。
  1970年代:Kriswellの技術指導やデザイン監修を行う。(-1980)
  1990年 :マウスピースに「JL」のイニシャルを入れる。
  2005年 :工房を閉めパイプ制作をやめる。(年間100本程だったので約3500本)
  2015年 :73歳ですが夫婦で元気。

 ・Preben Holm(1947-1989)
  1963年 :16歳でDANで働く
  1969年 :独立し、工房を構える。従業員45人。
  1983年 :17歳のPoul Winslowを雇う。
  1985年 :工房を閉めパイプ制作をやめる。(StanwellとPoulWinslowが受け皿)
  1989年 :Preben Holm他界(享年43歳)

 

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参考HP
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北欧パイプ作家の系譜とその評価。
 http://blogs.yahoo.co.jp/char0134/21320092.html
 
ダニッシュハンドメイドの黎明
 http://www7b.biglobe.ne.jp/~kogloft/Danishhandmadepaipehistory.html

 


 

 

 

 

 

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