Charatan Make De Luxe 60
「Charatan Make Selected 32」と併せて購入した、ルーベン期(1910年-1955年代)のパイプです。
アムステルダムで2番目に古い老舗でSCHILD代理店の刻印がありますので可能性はあります。
こちらも戦前の品だと思いまが、SCHILDは1955年に閉店しています。
ベント・ダブリンですが、ホーンのような太いシャンクで、ズルに近いシェイプです。
複数の着色が行われている下地が経年変化で良い味になっています。
ストレートグレインの4グレードを一軍とするなら「De Luxe」は二軍の筆頭に位置します。
「瑕疵のないクロスグレインとサンドブラスト」が使われたと記載されています。
1955年ルーベン老(約73歳)は、NYからきたレーン(51才)に会社の未来を託します。
・ルーベンと親交のあった最後のバーリング一族 ニコルス・ウィリアム氏を招き入れる。
・最高グレードをさら押し上げ、グレードを細分化し、アメリカでのブランド力を強化する。
・アメリカ人に人気があるダニッシュ系の大きなボウルを充実する。
・職人を倍増し、Charatanは生産を集中する。
・大量に出る二級品や訓練生のパイプは、明示して安価に販売し、顧客層を厚くする。
・アルジェリアブライアは入手が困難になったのでギリシャ産採用ととスチームキュアリングの導入。
レーンはワイリー・フランクにはできなかった戦略で大きく成功をおさめます。
1974年 レーン社はロスマンズ傘下から、フィリップモリスに買収される。
1976年 ロスマンズ傘下のDunhillに、Charatanを売却する。
1982年 フィリップモリス社からシェリダン(43歳)がCEO就任しレーン(78歳)は会長になる。
新社長は早々にパイプタバコ部門を売却を提案するが。レーン会長が反対した記録が残っています。
ルーベンにチャラタンを託された年齢になった老レーンの心境にはいかなるものであったでしょうか。
・全長:mm・ボウル高mm
・外径:mm・内径:mm・深さmm
・重量:29.3g
バフアウトしていますが、表面にディーラーの刻印「SCHILD & ZN AMSTERDAM」
背面印は「LONDON ENGLAND DE LUXE 60」・・・あれ、「CHARATAN'S MAKE」にブラストがかかってる。
側面のブラスとっぷりから、上下に刻印したのはわかりますが、自社名にまでブラスト当てるかな?
リップは少し厚いですが咥えやすいです。
吸い味は比較的軽やかで、ナッティーな感が強いです。
外観:4
感触:?(咥え心地)
こちらも残念な事に、ダボの緩みを熱して押さえつけて修繕した痕跡がありました。
内部に隙間ができてしまい、また、ダボ全体の堅牢性が減り壊れやすくなってしまいます。
前オーナーは、50年以上前に入手し気がつかなかったようです。
海外のオールドブライアーを買うのは難しいですね。
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