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2016/06/02

Charatan Make Selected 32

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最高品質少数生産をむねとしていた英国パイプの名門「F.Charatan & Son Limited,London」。
量産すれば需要がある時代でしたが、それでもなお、職人の手作りこだわり続けました。
1955年にニューヨークからレーン(51才)が現れ、経営方針は大きく転換を迎える事になりますが、
このパイプはそれ以前の古き良き時代のパイプです。
ルーベン期(1910年-1955年代)のチャラタンで、セーラーさんの話では戦前だそうです。
アムステルダムで2番目に古い老舗で代理店の刻印がありますので可能性はあります。
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1955年までCharatanは4つのグレード(Supreme、Selected、Executive、Belevede)が一軍でした。
このパイプは2番目のグレードだけありチャラタンらしいストレートグレインです。
小ぶりなパイプですが、ダブリンシェイプに沿うように放射状に直線のグレインが伸びています。
超極細グレインは、みる角度によっては動物の毛並みのような艶があります。
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ここで父フレディックと子ルーベンの年齢を推測してみました。(誤差は+-3才位だと思います)
 
    父  子
1863年 16才    チャラタン創業
1882年 35才 01才 ルーベン誕生
1910年 63才 27才 家業を引継ぐ
1960年    78才 ルーベン享年
 
ちなみに、ダンヒルとサシエニは正確に記録があります。
 
Clip_3_3
 
この時代の平均寿命考えると長生きですね。
初代ジョエル・サシエニは、ルーベンと同じ世代なのでフレディックに師事したと思われます。
珍しい、ルーベンチャラタンの写真です。
 
Ruben

人柄の良さそうな職人らしい雰囲気の方ですね。
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 ・全長:mm・ボウル高mm
 ・外径:mm・内径:mm・深さmm
 ・重量:27g
 
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刻印は「CHARATAN'S MAKE LONDON ENGLAND 32 SELECTED」
反対側はディーラーの刻印「SCHILD ZN AMSTERDAM」
店名は「盾」の意味で、1574年オランダ独立戦争の「オレンジ公の盾紋」に由来。
 
外観:5
感触:?(咥え心地)
味:?(オールラウンド用)
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アムステルダムから届いたのですが、残念な事にダボは折れた修理品でした。
旋盤を使って削り、代わりのダボが埋め込まれています。
おまけにステムにも噛み穴が・・・
ダボ修理も金属板がインナー補強されており、修理としては悪くないです。
しかし、ルーベン期の高い職人技術が見れないのは残念です。
「だがそれがいい」でしょう。
刻印やボールトップは綺麗な状態で、カーボンも均等に厚く付着していました。
古いパイプですが、前の所有者が大切に使用していた事は十分に伝わります。
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これは、漫画「花の慶次」に出てくる台詞です。
前田慶次は、切腹を命じられた老家臣の顔を見て「戦場で傷だらけになったきたねえツラだ」と言います。
家臣が唖然とした時に、笑顔で「だがそれがいい」と言い無罪を勝ち取ります。
前田慶次は、記録が少ないですが実在した人物で、かなり博学だったようです。
朱塗の甲冑が残っていますが、戦乱の中で赤い鎧は的のようなもので実戦に使用されたとは思えません。
鎧のサイズから、当時としては体格も普通だったようです。
江戸初期から歌舞伎者の大男であった逸話がでてきます。
何となくチャラタン歴史と重なるものを感じます。

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まだ数回しか吸っていませんが、焼きたて饅頭の皮の感じのような味です。
むしろオイリーさの抜けたファーンダウンに近い感があります。
ブライアーはモロッコ産なのかもしれません。

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