Dunhill Bruyere 248
1960年代のシェルブライアーは、通称「綿あめ製造機」とも称される激甘パイプです。
特に1967年~1969年は「Dunhill黄金期のラスト・ガスプ(最後のあえぎ)」と言われ、ブライアの質が悪化していく中、絶妙キュアリングが施されたとも言われています。
一方、1972年版は、私の父が使用していたパイプです。
長年、引き出しの中に放置されていましたが、ダンヒルの皮袋に入っており保管状態は良好でした。
パイプブームの時期に購入したので、当時はかなり高額(1ドルが300円代)だったのではないでしょうか。
1970年にオイルキュアリングを廃止し、ギリシャ産ブライアへに統一した事は、ダンヒルのずば抜けた特徴を失う事になりました。
パイプブームもあり、職人のお手製から、大量生産方式に移り変わった時代です。
わずか5年でどれくらいの変化があるのか味わってみたいと思い、同じシェイプをそろえてみました。
1967年
・全長:138mm・ボウル高40mm
・外径:26mm・内径:18mm・深さ32mm
・重量:18g
刻印は「248 F/T SHELL BRIAR」「MADE IN LONDON 7」
黄金期のアルジェリアはブライアでも一番柔らかく、深いブラストが良い感じです。
ボウルは薄いですが、熱分散が上手くいくのかあまり熱くならずに喫煙できます。
1972年
・全長:140mm・ボウル高36mm
・外径:26mm・内径:17mm・深さ31mm
・重量:23g
刻印は「248 F/T SHELL BRIAR」「MADE IN LONDON 12S」
ギリシャ産ブライアが硬く密度も高いといいます。
ちなみに、このパイプはほとんどカーボンが付着しません。
ボウルが熱くなりやすいですが、冷めるのも早い為ストレスなく喫煙できます。
1967年
外観:4
感触:3(咥え心地)
味:4(オールラウンド)
1972年
外観:2
感触:3(咥え心地)
味:2(オールラウンド)
同じ重さのオーリックゴールデンスライスドを入れて吸い比べてみましょう。
古い1967年の方がボウル容量が大きく、ドローもかなり軽いです。
前半からかなり味わいが違います。
1967年版は、アルジェリア産ブライアーに共通した感じす、少し漢方の薬草っぽい香りがあります。
これに混ざるように、オーリックの微着香とペリクが明確にわかります。
1972年版は、葉の香りはストレートに来ますがが、比較すると味の薄い感がいなめません。
後半になると差は広がります。
1967年版は、オイルキュアリングならでは、ボウルからのの軽い甘味と味わいがぐっと強くなります。
1972年版は、熱くなってしまい辛さが若干でてきます。
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