Vintage Tabacco
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1. ビンテージ煙草について
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1. ビンテージ煙草について
私が手に入れたビンテージ煙草に関する情報を記録しておこうと思います。
開封したらテイスティングノートを追記します。
<熟成>
ワインやチーズと同じように、葉巻やパイプタバコも熟成します。
古いものはビンテージ煙草として珍重されています。
GLピース氏は自分のブレンドで熟成に適したタバコをHPで紹介しています。
バージニアとオリエントは深みと複雑さが増し熟成に適しています。
後述していますが、缶はビンと異なって内部腐食のリスクがあります。
熟成食品でも、食べ頃のタイミングがあります。
風味というのはどうしても劣化しますので、旬を見極めて楽しみましょう。
着香とラタキア比率が高いタバコは風味が劣化するので向いていません。
後述していますが、缶はビンと異なって内部腐食のリスクがあります。
熟成食品でも、食べ頃のタイミングがあります。
風味というのはどうしても劣化しますので、旬を見極めて楽しみましょう。
個人的には7年~15年が目安です。
20年以上の古いタバコは湿度が残っていても、いがらっぽい感じになります。
また、タバコが乾燥しきっていたり、缶の内部が腐食している場合はオススメできません。
また、タバコが乾燥しきっていたり、缶の内部が腐食している場合はオススメできません。
写真はGlassDove氏がTwitterにあげていた2002年と2016年の違いを示した写真。
<購入時の注意>
・地方のタバコ専門店に残っているデッドストックは保存状態が良く安心です。
・同じ銘柄なら、缶がふくれている方をを選ぶ。(密閉度が高く、中身の湿度が保たれている)
・複数でラッピングされているものや封緘のシールが残っている物も安心です。
・錆は要注意!特に淵と底面をしっかり見る事。小さな錆でも内側で大きく広がってす。
・表面のラベルシールの「変色」「焼け」があるものも注意です。
・ネットで状態が分かりにくいので、以下の二点を質問しましょう。
・ネットで状態が分かりにくいので、以下の二点を質問しましょう。
1.通常はみっちり詰まっているので、振ってもほとんど音がしない。
「カサカサ」と乾いた音がする場合は論外。
2.重さを量ってもらう。通常丸缶で105~120g。小さな角缶でも90g以上あります。
開封済みタバコの購入はお勧めしません。
「カサカサ」と乾いた音がする場合は論外。
2.重さを量ってもらう。通常丸缶で105~120g。小さな角缶でも90g以上あります。
開封済みタバコの購入はお勧めしません。
<開封前の注意点>
・開ける前に振って音を確認して下さい。音で気密漏れや開封されているかわかります。
・違和感があ場合は、たばこを出して・缶の内側を調べましょう。
内部腐食が発生し、メッキの地金(主にスズ)が出ていると毒性があります。
・現在では使用禁止の物質が使用されている可能もあります。
消毒液・コーティング剤・防腐剤・残留農薬・虫等
消毒液・コーティング剤・防腐剤・残留農薬・虫等
<たばこの再加湿>
せっかく手に入れたタバコでも、経年劣化でパッキンに亀裂が入り乾燥しているものもあります。
缶から全部出して、缶の内側にサビや、タバコにカビがないか調べます。
缶から全部出して、缶の内側にサビや、タバコにカビがないか調べます。
サビやカビ及び腐食がある場合、基本的たばこを吸わないで下さい。
糖度の高いバージニアフレイクは芳香成分と糖類が塩粒のように結晶化します。
キラキラしているものが多くカビではありません。
キラキラしているものが多くカビではありません。
まずは、そのまま吸ってみてましょう。
乾燥していてもオリジナルの風味が味わえます。
乾燥していてもオリジナルの風味が味わえます。
再加湿すると、味がぼやけてしまいますので少量で試しましょう。
再加湿直後は、風味が無くなる事があります。
1~2ヶ月置いてなじませると、香りが復活している場合もあります。 時間をかけて判断しましょう。
・長時間かけて加湿する場合
タッパー移し、蒸留水を入れたコップにスポンジを入れ冷暗所で保管します。
一日置きぐらいにコップ&スポンジを交換し、カビ発生に注意しましょう。
煙草にしっとり感が出れば、ガラス瓶移します。
煙草にしっとり感が出れば、ガラス瓶移します。
・半日~1日で加湿する場合
キッチンペーパーを蒸留水かさまし湯で濡らします。
かるく絞ってからたばこを包んでラップし一晩から一日おきます。
梅雨時や夏場は冷蔵庫で保管します。
かるく絞ってからたばこを包んでラップし一晩から一日おきます。
梅雨時や夏場は冷蔵庫で保管します。
・1時間で加湿する場合
スーパーなどのシャリシャリ袋にタバコを入れ、霧吹器で蒸留水を噴霧します。
袋に空気を入れて、1分ほどシャカシャカ振ります。
粉状の葉は袋の内側に付着しますので、付着しない大きい葉だけ取り出します。
粉状の葉は袋の内側に付着しますので、付着しない大きい葉だけ取り出します。
缶や瓶に戻してしばらくなじませます。
・たばこの再加香
酒で着香する場合、香りの強いブランデーやラム酒を噴霧します。
古いタバコではありませんが、フライパンを極低温にして水溶ハチミツと酒を噴霧して炒める動画がありました。
バージニアの糖度をあげる為、缶ごとストーブに乗せたり、バーナーで炙ったりする例もあります。
バージニアの糖度をあげる為、缶ごとストーブに乗せたり、バーナーで炙ったりする例もあります。
<開封後の保管>

シーラーで缶ごと真空パックに入れて、断熱された場所に保管します。
・乾燥しないように、缶ごとサランラップで包んで冷暗所で保管しましょう。
・パッキンが弱っていれば、ガラス瓶など他の容器に移しましょう。
<未開封の保管>
シーラーで缶ごと真空パックに入れて、断熱された場所に保管します。
真空状態漏れと腐食がないか時々確認しましょう。
錆が少しでもある場合は開封しビンで保管した方が良いと思います。
<バルカンソブラニーの歴史>
つぶれてしまったメーカーは、レシピが失われていたりします。
また、製造所が変わったり、復刻版は味が大きく変わっている場合があります。
昔のバルカンソブラニーの味はパイプスモーカの間では伝説的になってます。
Sobranie House社がバルカン・ソブラニー販売当初から人気があった。
Balkanの由来は経営者Redstoneの一族がバルカン半島に住んでいた為?
広告には以下のように書かれていました。
Sobranie House社がバルカン・ソブラニー販売当初から人気があった。
Balkanの由来は経営者Redstoneの一族がバルカン半島に住んでいた為?
広告には以下のように書かれていました。
For this is a tobacco that is not just a smoke but a way of living, not just another fill but another outlook,
not just another brand but a bond that links you and your pipe forever to the surname Balkan Sobranie;
これは人生のタバコであり、ただの煙はもなく、異なる感性でもなく、異なる見解でもなく、異なるブランドでもない。
あなたとパイプを永遠に結びつける「絆」が「バルカンソブラニー」なのだ。
1920年? 少なくとも第二次世界大戦前に既に販売されていたと言われている。
1942年 英国の広告に掲載される
1949年 米国の広告に掲載される 1960年 シリア政府はラタキア生産を一時停止したが、キプロス葉がメインになる事を嫌い再販する。
1968年 Gallher社が親会社になる。製造工程を簡略化した為、味が落ちたと言われる。
1980年 Gallher社が完全に買収する。ラタキア配合率60%から50%に減じる
1982年 Gallher社はラタキア配合率50%から35%に減じる。更に味が落ちたと言われる。 199x年 米国輸入元James Russell社が「バルカンサシエニ」の名で発売。別のタバコ。
200x年 バルカンサシエニは、Orik製となりPeter Stokkebyeがブレンドするようになる。
2011年 バルカン・ソブラニーのコンテストが行われ、McClelland社Blue Mountain(現Balkan Blue)が選ばれる。
2011年 Germain社がバルカン・ソブラニーを販売。Gallher時代に近い味だそうです。
元祖の葉組やレシピが複雑で1980年にギャラハーが完全買収した時に味が落ちたと言われています。
現在、味に定評のある Germain社が製造していますが生産が少なく入手が困難です。
現在、味に定評のある Germain社が製造していますが生産が少なく入手が困難です。
昔ながら製法と納得できる材料が入らないと生産しない為と言われています。
アラブのお金持ちが買い占めてしまっているなんて噂もありますが・・・
<ダンヒル社の終焉>
アルフレッド・ダンヒルはタバコの調合だけは、絶対に他人に任せなかったそうです。
そのダンヒルたばこも、時代の変遷により味の変化や生産中止の危機がありました。
1981年 タバコ生産をダンヒル社からマレイ社に移管し、味の低下が言われた。
1993年 ダンヒル本社はリシュモングループに買収、タバコ事業はロスマンズに売却。
2005年 タバコ生産をマレイ社からオーリック社に移管する。味の低下が言われた。
2006年 ロスマンズがBATに買収され、パイプタバコ事業撤退の噂が流れた。
2017年 BATは葉巻とパイプたばこ事業撤退でダンヒルブランドが廃盤となる。
2017年 BATは葉巻とパイプたばこ事業撤退でダンヒルブランドが廃盤となる。
2018年 チャラタン(日本ではロバートマッコーネル)が名前を微妙に変えてレプリカを再販する。
2019年 ピータソンが正式に後継として販売を開始する。
2020年 ピータソン版5種を国内で販売開始。
1977年製造のダンヒルが作っていいた時代のロイヤルヨットを二缶入手しました。
ストーブドバージニアだけあって、少量ですが糖が結晶して光っています。
経年変化か乾燥が原因か不明ですが、現在のモノとを味はぜんぜん違いますね。
英国では1986年までタバコの添加物(着香)を禁止していました。
ストレートヴァージニアで、香料に頼らず独特の風味を出す為に、かなり苦労して作り込んだ感が伝わります。
気密漏れのない方の缶を開けるのが楽しみです。

(2019年1月15日)
ロバート・マッコーネル版のダンヒルを入手しました。
詳しく覚えていませんが、かなり近い味だと思います。

海外ではチャラタンブランドで販売しています。


海外ではチャラタンブランドで販売しています。

GQ Tabccoには「Charatan Pipe Tobaccoは、ダンヒルに近いブレンド何ヶ月もかかった」
とあるので、完全にレシピと葉組みを継承されている訳ではないようです。
価格がついている場合は以下の紙巻タバコの推移グラフと昭和50年のパイプタバコ価格から、ある程度推察できます。


缶の裏に製造年が刻印されているものもあります。
缶も在庫中に酸化するので、缶の製造年が刻印されるタイプがあります。
また、マクレーランドは缶に封入後、数年間熟成させるものもあるそうです。
ちなみにマクレーランド(1977年創業)は、商品コード・バッチ(ロット)番号・製造年(2桁)でたばこを封入時に油性インクで刻印します。
また、ごく初期の物は缶切りが必要です。
また、ごく初期の物は缶切りが必要です。
<マクレーランド社の歴史>
McClellandという名前は、12世紀から存在するスコットランド系の名前です。
1967年 メアリー女史は、カンザスでたばこ販売と研究していたカール・R・イファ結婚。
1977年 カール家の土地に、たばこ工場「McClelland Tobacco Company」を設立
希少性を認識させる事を考えて「クジラ」をメインのマークにする。
10種のパイプタバコ(茶色バージニア5種,緑色オリエンタル5種)を販売。
1980年 缶切りが必要な缶から、プルトップ缶に変更する。
1982年 カールが他界
1985年 カンザスのミッドタウンを移転。
100年前の赤レンガ建物の二階で、当時の社員は十数人。
1989年 Barry Levin氏をビジネス・パートナーに迎えブレンドを増やす。
1990年 ドミニカ産の葉巻の販売着手、後にホンジュラスとメキシコでも生産
1992年 クリスマスチアを販売する
1993年 マイク・マクニエルと再婚
2018年 たばこ事業から撤退
2018年2月マクレーランドは廃業を決定した。
・レッドバージニアなどを中心としたタバコに品質低下。
・シリア紛争により、シリア産ラタキアの供給停止
・FDA(アメリカの厚生省)がブレンドたばこ規制を強化し、認可に高額の費用請求があった。

<缶の寿命に関して>
缶の腐食の原因や問題点、風味の劣化などが細かいデータで書かれている文献です。
50年前のカニ缶が美味しかった話など、読みごたえがあります。
「缶詰の寿命とその定義」 森光國(受付1989年11月14日)
1. はじめに
花の寿命が様々なように、缶詰の寿命(シェルフライフ)も、内容物、容器、製造条件および流通条件に大きく依存して、そのシェルフライフは様々である。しかし缶詰は、加工食品のなかでロングライフの代名詞にされるくらいシェルフライフの長い食品である。国際的に缶詰は"shelf-stable"のカテゴリーの食品に入れられ、"perishable"(腐りやすい)および"semi-perishable" (半ば腐りやすい)のカテゴリーの食品とははっきり区別されている。
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1934年(昭和9年)国産初のパイプタバコとして「桃山」が発売された。
サトウキビから作られるラム酒による着香タバコとされています。
18世紀頃、長期航海する船には、保存のよいワイン・ブランデー・ラム酒は必ず積み込んでいました。
特に英国海軍は士気の鼓舞や娯楽、壊血病の予防としてラム酒を支給していたとあります。
杉浦非水(1876年-1965年 三越包装デザイン)が銀色地に紅赤の南蛮船がデザインしました。
安土桃山時代の南蛮文化とかけたデザインですね。
安土桃山時代の南蛮文化とかけたデザインですね。
<愛飲銘柄>
漫画家の藤子・F・不二雄氏や、政治評論家の竹村健一氏の愛飲銘柄です。

藤子・F・不二雄氏は、ヘビースモーカーとして知られ、健康に気を使った女性の友人から誕生日にパイプをプレゼントされたそうです。

藤子・F・不二雄氏は、ヘビースモーカーとして知られ、健康に気を使った女性の友人から誕生日にパイプをプレゼントされたそうです。
その時に一緒に贈られたのが「桃山」で、以後パイプに切替えて桃山を吸うようになったそうです。
プレゼントした女性は、難しい外国産のたばこを避け国産たばこを選んだのでは?と言われています。
2003年1月竹村健一氏は解説者として出演している「報道2001(1992年-2008年)」で、司会の黒岩祐治氏から銘柄を聞かれ・・・
「パイプたばこはねぇ、桃山っていう安いのを喫ってるんやけど、これがなかなかウマイのよ」と明かした。
この頃はまだ、番組の中でパイプが吸えていたのですね。
「僕なんかねぇ、これだけですよ、これだけ!」とは言わなかったようですが。
<桃山の年譜>
「僕なんかねぇ、これだけですよ、これだけ!」とは言わなかったようですが。
<桃山の年譜>
1934年 :4月末 国産初のパイプタバコ「桃山」が大蔵省専売局から発売
1939年 :戦時下で英語表記をやめ「桃山」と漢字表記に変更するが1年で販売停止。
1948年 :専売局から日本専売公社になり、従来の「MOMOYAMA」ロゴで再販。
1958年 :パウチを発売
198x年 :縦缶(缶ピースと同じ)から、飛鳥と同じタイプの平缶になる。
1985年 :4月 日本たばこ産業株式会社「JT」になる。
1990年 :短い注意喚起文「あなたの健康を・・・注意しましょう」が入る。
2004年 :5月 国内生産をやめ、マックバレン社(デンマーク)が「桃山II」を販売する。
2005年 :長い注意喚起文になり、厚労省のHP紹介が入る。
2014年 :11月 マックバレン社が「桃山III」発売する。
<戦前・戦後の桃山を手に入れました>
日本ではパイプ煙草は賞味期限表示がありません。(紙巻たばこは10ヵ月)
缶煙草は減圧密封(バキューム)されており、新たな微生物が侵入しないかぎり製造から数年以上経過しても美味しく吸う事ができる。
そのため賞味期限表示は行っていないそうです。
そのため賞味期限表示は行っていないそうです。
<味>
「桃山」は、ラム酒で強烈に着香され、甘さと酸味と煙草感が強い味だそうです。
1980年末に縦缶から平缶に変更。
(缶での熟成が進み、オリジナルの味かは不明ですが・・・)
1980年末に縦缶から平缶に変更。
(缶での熟成が進み、オリジナルの味かは不明ですが・・・)
2000年頃でパウチ版桃山の価格は40グラム480円。
他のパイプタバコと比較しても破格の安さだったそうですが、コスパの良さから根強い人気があったそうです。
他のパイプタバコと比較しても破格の安さだったそうですが、コスパの良さから根強い人気があったそうです。
「桃山II」は、マックバレン社から発売され、バージニア・バーレー・ペリク・オリエントのブレンドにラム酒着香の葉組で、元の桃山とは別のタバコになります。
名古屋の老舗パイプ店フナハシでは、大きな煙草ジャーに桃山IIとボルクムリーフチェリーを半分ずつブレンドしたタバコがたっぷりとあり、一服つかせてくれます。
名古屋の老舗パイプ店フナハシでは、大きな煙草ジャーに桃山IIとボルクムリーフチェリーを半分ずつブレンドしたタバコがたっぷりとあり、一服つかせてくれます。
「桃山III」になって販売元のJTアイメックスが「日本で作っていた頃の桃山の復刻を意識して頑張った」とあります。
バージニア葉を主体にブラックキャベンディッシュでバニラの軽い香り立ちが特徴。
桃山IIよりはオリジナルに近いそうですが、軽くてパンチ力に欠けるそうです。
桃山IIよりはオリジナルに近いそうですが、軽くてパンチ力に欠けるそうです。
<パッケージ・広告>
1934年(昭和9年)4月に専売局が「桃山」を発売した際、パイプの普及の為に200本のパイプを著名人寄贈しました。
この時パイプを製作したのは、昭和5年創業の深代商店(現在の深代喫煙具製作所)です。
80年前に配った桃山記念パイプの復刻モデルですが、さずがに当時の資料はなく、当時を知る人から聞いて製作したとの事。
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3. 飛鳥
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1971年(昭和46年)国産イングリッシュミクスチャとして「飛鳥」が発売されました。
ラタキアの薫味を活かした国内初の英国タバコとされています。
古いせいもあるのか発酵臭が強い美味しいたばこです。
値段も45g入りパウチで1250円と少しですが高い価格設定でした。
2004年3月までJTにより生産されていました。
2004年4月から販売された「飛鳥II」はマックバレン社が作った別のタバコになります。
2014年に「桃山3」の販売に合わせ、ラタキア増量「新ブレンド」になりました。
ラタキア入門者に勧められるタバコです。
マックバレン製になって価格も、50gパウチ1,000円、100g缶2,000円と少し安くなりました。
このお値段のおかげで、大きなボウルにたっぷり詰めて吸う事ができます。
<飛鳥の年代判定>
基本的に50g缶は「飛鳥」、100g缶「飛鳥II」になると思います。
また、缶の裏に製造年月らしき数字もありある程度判別できます。
・飛鳥時代
また、缶の裏に製造年月らしき数字もありある程度判別できます。
・飛鳥時代
1989年以前:缶にタバコ注意喚起がありません。。
1990~2003年:注意喚起文が短文「あなたの健康を・・・注意しましょう」。
シールの場合初期、印刷されている場合は後期
シールの場合初期、印刷されている場合は後期
・飛鳥2時代
2004年頃: JT生産をやめ、マックバレン社(デンマーク)山II」が生産する。 2005年以降~:缶の注意喚起文が長くなり、厚労省のHP紹介がある。
2014年頃:新ブレンドでラタキアを増量する。右上に「新ブレンド」のロゴがしばらくある。
2018年4月 :パウチ版の販売を終了する。
<団伊久麿氏(1924-2001)>
日本を代表するクラシック音楽の作曲家で「ぞうさん」を代表とるす童謡作曲家としても有名。
エッセイストとしてはアサヒグラフに36年掲載した「パイプのけむり(1964-2000)」全27巻。
日本を代表するクラシック音楽の作曲家で「ぞうさん」を代表とるす童謡作曲家としても有名。
エッセイストとしてはアサヒグラフに36年掲載した「パイプのけむり(1964-2000)」全27巻。
このエッセイの中でパイプたばこ銘柄のエピソードは11巻と25巻で「飛鳥」はどちらにも入っています。
1.「重ねてパイプのけむり 11巻」の「数と効用」で、飛鳥とビッグホーン
<テイスティングノート>
開封するとオリエントが醸す、強烈な熟成臭が部屋中に広がります。
タバコ葉は湿っており、長期保存によりかなり濃い色の煙草になっています。
序盤は熟成臭とタバコらしい味を楽しみ、ボウルの煙はカラメル・ナッティー感があります。
中盤から熟成臭が消え、オリエントが中心の吸い味になります。
味の変化が楽めるタバコです。
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1877年ジョン・プレイヤーは、William Wright(1820年創業)を買収し「John Player & Sons」社を興します。
1891年にプレイヤーのブランドとして水兵「Jack Glory」を商標登録します。
背景には、英国の王立海軍を代表する船が描かれています。
右は美しい帆船のブリタニア号(1820年)
左の戦艦ドレッドノート(1870年)か戦艦ヒーロー(1870年)と言われています。
1883年にセーラー服のジャック・グローリーの「ネイビーカットミディアム」を販売します。
このタバコ葉、英国とドイツで絶大な人気を博します。
このタバコ葉、英国とドイツで絶大な人気を博します。
「ネイビー」は、当時海軍の意味で使われていました。
長い航海で船乗りは、タバコ葉を紐に固く縛り、酒をかけ成熟させました。
ロープ状のタバコを少しづつナイフで切り取って吸っていた事から、ネイビーと名付けたようです。
1908年にインベリアルタバコグループ(現在の世界4位)に加わります。
英国の2/3はプレイヤーのタバコであり、その中の1/3はこのネイビーカットミディアムとい言われました。
2016年のネイビーカットは販売終了します。

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1857年:トム・ギャラハー(1840-1928)がアイルランドのロンドンデリー市でタバコ事業を開始。
1863年:ベルファストに拠点を移す。
1870年:アメリカに渡り、タバコの輸入ビジネス事業を始める。
1896年:世界最大タバコ工場を開設し「Tobacco King」と称される。
1968年:バルカンソブラニーを買収する。しかしレシピの簡略化で味の低下が言われる
1995年:バルカンソブラニーを製造中止
2007年:日本のJT(世界3位)が、Gallaher(世界5位)を買収
1986年までイギリスではタバコの添加物(着香)を禁止していました。
この特殊な環境下で、英国で50%の売上占めており、イギリスの煙草屋には必ずあるたばこです。
代表的なパイプ煙草に「コンドル」があります。
代表的なパイプ煙草に「コンドル」があります。

微着香のバージニアの煙草です。
タバコレビューでは、深く豊かなバージニアで柑橘・草・藁・香辛料・土の香りとあります。
タバコ葉は完全に乾燥していましたが、まずはそのまま吸ってみました。
わずかな甘さと藁・土の香の香りがよくわかります。
同社の「コンドル」を吸った事がありますが、かなり近い味です。
一部を再加湿してみましたが、乾燥の方が美味しい感があります。
再加湿は、しばらく置くと風味が変化するので、もう少しなじませてからレポートします。
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1901年のインペリアルタバコ創設時にJ.&F. Bellが作ったたばこです。
3人の修道女の意味です。
棒状に圧搾熟成させたタバコをコイン状にカットして缶に詰められていいます。
英国の作家CSルイス氏(鏡の国のアリス)のお気に入りたばこです。
<スリーナンズのネット情報を箇条書きにしました>
・1970年以前のものは缶のふちもオレンジ色だったようです。
・米国向けはマックバレンが製造していたが、オーリックに変わった。
・ペリクがケンタッキー葉を使った「アカディアンペリク」に変わったとの話もあります。
・形がそっくりなのは「Peter Heinrich Special Curly」がありますが、味は違うそうです。
・2016年に製造中止?、過去にも製造中止があった
・昔と味が変わったという方と、レシピがしっかりしているので同じ味を維持できていると話があります
・黄色で水分量の多い独特のコインが、ダークなフレークタイプのコインなった
二缶手にはいいたので空けてみました。
パッキンが割れて乾燥しており、重さは半分以下になっています。
葉からの香りは十分にします。
パッキンが割れて乾燥しており、重さは半分以下になっています。
葉からの香りは十分にします。
書籍の書き出しのように一文「Every disc blended to perfection」と書かれています。
ごちゃごちゃ書かない所がカッコイイですね。
ごちゃごちゃ書かない所がカッコイイですね。
吸い味は、ペリク感は減っていますが、独特の柑橘感は残っています。
ベースのヴァージニアが良いのか、たばこ感もあり、なかなか楽しめる風味です。
ベースのヴァージニアが良いのか、たばこ感もあり、なかなか楽しめる風味です。
黄(ヴァージニア・ケンタッキー)
緑(ヴァージニア・ケンタッキー・ペリク)
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1894年にWDウィルソンとHDウィルソン兄弟が英国で立上げたブランドで、後年インペリアルタバコに属しましす。
「キャプスタン」は船のいかりなどの巻き上げる車地(しやち)の意味です。
創業時にはプレイヤー社Navy Cutが絶大の人気がありました。
水色の良く似デザインですが、キャプスタンは発売当初からかなりの人気製品だったそうです。
水色の良く似デザインですが、キャプスタンは発売当初からかなりの人気製品だったそうです。
英国の文献学者JRRトールキン氏(指輪物語)のお気に入りたばこです。
パッケージは昔から変わらず「Original(水色)」と「Gold(黄色)」です。
水色はシンプルなバージニアで、黄色はライト&ブライト・バージニアが中心にブレンドされています。
米国向けはマックバレンが製造していたが、後にオーリックに変わったようです。

(2017年8月)
イエローに続き、1976年~1979年頃に生産されたキャプスタン・ブルーを手に入れました。
520円の値札があり、1975年まで500円だったので年代判定ができました。
キャプスタンは買収され、1986年にニューキャッスル工場を閉鎖します。
このタバコは、買収前のオリジナルの製造になります。
箱を空けると中敷の紙袋には以下の印刷があります。
「Matured under pressur to seal in the flavour and aroma」
アロマと香りを封じ込めるように加圧し成熟しています。「Supreme british pipe tabacco」
英国で最高のパイプたばこ

パッキンが割れていたので、早速開けて見ました。
煙草はわずかに湿気っており、上品なヴァージニアの香りが広がります。
英国タバコは着香が禁止されていたので、加圧し熟成工程でアロマ(芳香族)が醸されていいるのではないでしょうか。
果実のような酸味と、干したワラのような香りが混ざり、何とも不思議な風味です。現在販売されている物を吸った事がないのですが、火持ちが良く吸いやすくたばこです。

昭和50年の解説に「コクのあるタイプタバコ」とあります。
ヘイタイプでニコチンも強いですが、風味が豊かな味わいです。
(2019年11月)
ヘイタイプでニコチンも強いですが、風味が豊かな味わいです。
常喫しても良いと思わせるタバコで、とても気に入りました。
(2019年11月)
ラールセンは1864年にコペンハーゲンのアマガトルフ通りにW.O.Larsen氏がパイプの小売店を開きました。
1926年デンマーク王室御用達となります。
発売と終売の年はわかりませんが、1930年頃から1970年代まで販売されたようです。
ネットで検索すると1935年に封緘された丸缶の記録がありました。
1926年デンマーク王室御用達となります。

発売と終売の年はわかりませんが、1930年頃から1970年代まで販売されたようです。
ネットで検索すると1935年に封緘された丸缶の記録がありました。

また、1977年の冊子には角缶の写真がありました。

解説がデンマーク語で良く読めませんが、ヴァージニアが主で微着香かオリエントのようです。
ヴァージニアとバーレー主体で、少量のオリエンタルのアメリカンブレンドと書いてある。

オリジナルの味がわからないでのすが、バージニアらしい甘さとコクの強いたばこです。
小柴胡湯の香りような複雑な香りが加わった美味しいタバコです。
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