Comoy Golden Arrow 47
1929~1938年に製造されたコモイのゴールデン・アローです。
当時ロンドンとパリ間の豪華列車「ゴールデン・アロー号」に由来します。
SRのロード・ネルソン型蒸気機関車(通称:Spamcan)が、ロンドン・ドーバー間をわずか98分で移動しました。
戦前のプルマン社製の豪華な客車は、現在でもブルーベル鉄保協(シェフィールド)、ペコラマ(デボン)で見学できます。
このパイプにはコモイのロゴはなく、汽車と同じデザインでロゴとマークが刻印されています。
英国は当時、世界最高の鉄道サービスと言われていたので、駅の近くか駅内で販売されていたイベント商品かもしれません。
フランスから来たコモイにとって、パリに短時間で行けるようになった事への思い入れはあったと思います。
シェイプコードでは47番はMサイズとなっていますが、ダンヒル34②と同じサイズで、旅行に適してた小さなビリアードです。
ナチュラルカラーで、グレインは車窓の煙のように流れるような綺麗な作りです。
フィッシュテイルのステムも、スレンダーバイトで薄く咥えやすい作りです。
刻印は「GOLDEN (金の矢) ARROW」反対側はラグビーボール型「LONDON MADE」「47」
シャンクの刻印は、列車の記章と同じく斜めを向いた金の矢です。
埋め跡などなく、綺麗パイプです、
戦後はセカンドラインになりますが、戦前はノベルティ・アイテムとしてのハイグレードパイプだったのかもしれません。
ラグビーボール型LONDON MADEの刻印は1920年代~1938年と年代判定できます。
列車のゴールデン・アロー号は1929年に命名されるので、1929年以降になります。
・全長:130mm・ボウル高43mm
・外径:?mm・内径:18mm・深さ36mm
・重量:?g
戦後は「The Golden Arrow」とTheの表記が追加され、セカンドラインと同じパッケージになります。
トレードマークの「金の矢」も徐々になくなっいきます。
これはイギリス国鉄(1948~97年)に統合&国営化され、商標が厳しくなったからかもしれません。
外観:4
咥えやすさ:5
味:4(オールラウンド)
落ち着いたコモイ味の甘さが十分に堪能できます。
火皿は少し薄いですが、火種のコントロールしやすく、結果的に美味しく吸えます。
特筆すべきはリップで、スレンダーバイトよ呼ばれる極薄仕上げはとても咥えやすいです。
「ゴールデン・アロー号」の歴史
1926年:ロンドンとパリ間を鉄道とフェリーで結ぶ路線が開通する。
1929年:英国側の車両に「ゴールデン・アロー」と命名する。ロンドンとパリ間を6時間35分で接続。
1939年:大戦中は運休(-1945)
1961年:路線が電化される。
1972年:9月30日の最終走行で幕を閉じる。
1994年:ドーバー海峡ユーロトンネル貫通。ロンドン-パリ間を2時間16分で接続。
2017年に入手したパイプで一番おいしいパイプになります。
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