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2018/01/25

The Pipe

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スーパー・テンポ社(Super-Temp)の人工グラファイト(黒鉛/石墨)がライニングされたパイプです。
1950年代に熱シールドコーティングの特殊金属を製造するスーパー・テンポ社が設立されました。
当時、防衛産業、宇宙産業、原子力産業の最先端技術を担った企業です。

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1963年、原子力発電所で勤務していた技師が、配管用のグラファイトでパイプを作りました。
そのパイプはブライアに劣らなぬおいしさだったので、社長のウィリアム・H・スミス博士が商品化しました。

1965年 「the pipe」を9.95ドル(現在の1万5千円くらい)で販売。
最初の3ヵ月で9,000本を販売。
ダボにニトリルゴムのOリングを入れ、新技術を取入れた安価なシステムパイプとして宣伝します。デザインは黒色のみで、シェイプは5種(Apple、Bent、Billiard、Bulldog、Pot)

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1967年、カラーリングされたモデルを販売
1971年、「THE SMOKE」モデルの追加
1972年に安価な「Venturi」モデルの追加
1975年 パイプブーム終焉と共に生産を終了。累計200~300万本生産されました。

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1968年の広告「宇宙時代の贈り物」。
  1.ブレイクインとカーボンケーキは不要です。
  2.最後の灰になるまで吸えます
  3.湿った状態になりません
  4.乾燥させる必要はありません
  5.10~20度の低い温度の煙を送ります
  6.ニコチンが83%減り、タールは71%減ります

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ボウルの断面図があります。
グラファイトと外側素材に空洞があり、手に持つ位置が熱くならない設計です。
グラファイトは熱伝導率の高いので、ライニングされている全体は熱を持ちます。
ボウル上部と底部とが接触しているので、ここで熱交換すると思います。
通常のブライアパイプとは、内部の温度分布が、かなり異なる事は確かです。 
煙道が紡錘形なのは、ベンチュリ効果をねらった設計です。
くびれた部分の煙の流速が上がり、温度を外部に逃がす設計になっています。
実際に吸ってみると、ボウル下部はけっこう熱を持ちます。
ジュースが溜まっても高温で気化するので、溜まりにくいのではないでしょうか。
また、ニコチンやタールが少ない広告の理由も、ここら辺にあると思われます。

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 ・全長:132mm・ボウル高42mm
 ・外径:35mm・内径:19mm・深さ38mm
 ・重量:xxg

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刻印はシャンクにエンボスで「the pipe」で「p」がパイプの形になっています。
1967~1970年まで販売されたモデルで「オール・アメリカン・ストライプ」。
価格は$15(現在の2万円くらい)。

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外観:2
咥えやすさ:1
味:3(オールラウンド)

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「The pipe」に関して300本以上所有するオーソリティーがいます。
ビリー・テイラー氏のホームページ:http://www.thepipe.info/

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 <吸い方>
 ・カーボンは付着させない
 ・たばこは緩めに詰める
 ・できるだけゆっくり吸う
 ・金属タンパーでボウル内部を傷つけないよう注意する
 ・モールでボウルとシャンクの継ぎ目を傷つけないように注意する
 ・ラタキアの強着香は不向き

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確かにブライアパイプと比べると風味が異なります。
喫煙序盤は、ボウル下部のたばこが、蒸し焼きに近い状態になるので香りがよくします。
中盤から味は薄らぎますが、エアフローが良いので、火種は安定性しておりのんびりと吸えます。

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再着火も楽ですし、居酒屋でのんびり吸うのによいパイプですね。
ボウル内は水分を吸収しないようで、喫煙後はティッシュで軽く拭けば汚れがきれいにとれます。
広告では「ポケットに入れっぱなしで洗濯機に入れても大丈夫」と書いてありました。

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 <クリーニング方法>
  ・マウスピースは慎重に外す。(できるだけ外さない事)
  ・お湯に無香石鹸を溶き15分程パイプを浸す。(食器洗剤不可)
  ・ライナーを傷つけないよう注意して歯ブラシでカーボンを落とす
  ・すすいいでタオルで拭く。
  ・モールは希アルコールで浸し、末端の針金がライナーを傷つけないよう注意。
  ・表面は車用のワックスで良い。

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ブライアには及ばないものの、異なった吸い味があり、持っていても損はないパイプだと思います。
また、1970年ごろからグラファイトライニングから“carbonized carbon" or "carbon carbon,"で軽量化とコストダウンできたとあります。炭素繊維かな?このタイプも試してみたいですね。

「グラファイト」
黒鉛ともいわれますが鉛の含有はなく、ダイヤモンド・墨・石炭等と同様、炭素の仲間です。
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16世紀前半にイギリスの湖水地方で黒鉛鉱床が発見され、16世紀後半には、砲弾の鋳型など産業に幅広く使われました。
また、タールや粘土などと混合させた人造黒鉛があり、電池等の電極剤や鉛筆の芯、るつぼ、塗料などに使われる。
黒鉛炉という原子炉の炉心にも使用され、中性子の速度を下げる減速材として機能します。

<グラファイトの特徴>
Graphite
(1) 熱に対する性質が優れている。
  耐熱性、熱伝導性が有り、急激な熱変化にも耐えられます。高温で寸法変化が少なく、また、高温下で強度が増します。
(2) 電気を通す(導電性)
  モーターのブラシ、電池の電極、パンタグラフのすり板など、各種電極材としてに使われます。
  また、電気抵抗を利用し、電磁誘導加熱の発熱体や、直接電気を流して高温炉のヒーターとしても使用されます。
(3) 軽くて加工が容易
  アルミより軽く、精密な機械加工も容易に行えます。
(4) 耐薬品性がある。
  常温では酸・アルカリに耐え、ガラス、石英とも反応しません。
(5) 自己潤滑性がある。
  自己潤滑性で相手部品をいためず、機械用軸受や摺動シール材等で使用されます。
 
<グラファイトの特徴>
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(1) 龍戦士バグスター。
  鏡飛彩の恋人「百瀬小姫」の肉体を媒体として 『ドラゴナイトハンターZ』 から生み出されたバグスター。
(2) 識人的立ち位置
  策謀よりも力押しで敵を直接叩き潰すことを好み、目的のためには独断専行すら辞さない短気で好戦的な性格。
  良くも悪くも我が強く個性豊かで身勝手な者達が多いバグスターの中では比較的常識人的立ち位置にある。
(3) ステレオタイプな悪の幹部
  全人類を乗っ取ってバグスターを地球の支配者にする事」「バグスターの軍団を作り上げる事」。
(4) ママファイト
  基本的にバグスターの事は 「守るべき仲間」 と認識しており、同胞に対する仲間意識の強さはかなりのもの。
  パラドの帰りが遅ければ 「何処行ってた?心配したぞ」 と保護者のように声をかける。
  苦戦していれば積極的に手助けをするなど、 面倒見の良さからついたあだ名が「ママファイト」。
(5) ドドドドドドドドドドド紅蓮爆龍剣
  ハァ…ハァ…!何の真似だ?君を助けてやった私に歯向かうのか?
  正々堂々と戦い、決着はついた!なのに貴様は…神聖な戦いに泥を塗った!
  パラド、ポッピーピポパポ!道こそ違えたが、お前たちは俺の…生涯の仲間だ!
  スナイプ、ブレイブ!俺に敵キャラを全うさせてくれた貴様らに…心から感謝する!
  ニコの一撃を自らの意志で受けたグラファイトは、最高の好敵手と戦えた事に笑みを浮かべ盛大に爆散する。 

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2019-04-19 ビリアードも入手しました。
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こちらは、かなり状態が良く、使用回数も少ないようです。
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ホワイト&ホワイト。嬉しい白さです。 

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右から海泡石、グラファイト、ブライア、磁器

 

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