三猿パイプ
ステムはケニア産「象牙」のようです。
透明感が少なく、縞目はあるのですがごくわずかです。
・象牙の見分け方。
象牙:年輪のような「縞目」がある。暗い場所で光を当ててると透き通る。
骨 :経年変化で黒い筋が入る
プラスチック :模様なし
天然のカルシウム素材なので、熱と乾燥でどうしても発生してしまいます。
乳白色の中にスッと入った黒い筋は、独特の風情があって綺麗です。
Rebornpipesでクラックの修繕にチャレンジしていますが、ひびを消すのは難しいようです。
Rebornpipesでクラックの修繕にチャレンジしていますが、ひびを消すのは難しいようです。

刻印は「BRAIR」で銀巻に「STARLINGSILVER」
前の所有者は、海外で落札したそうです。
堅いブライアーで浮彫するのは、かなり手間のかかる作業だと思います。
見た目が近い「七福神」レリーフのパイプを紹介しているHPを見つけました。
https://take5255.exblog.jp/24263921/
戦後、1950年頃にイタリアからブライヤーが輸入されるようになり、柘植はブライアパイプを作り始めました。
特に象牙彫刻家にる伝統的モチーフ(富士、三猿、東照宮、芸者、動物)を浮彫で彫刻しました。
帝国ホテル、横浜高級クラブ、PX(アメリカ軍売店)や酒保で、お土産として進駐軍に販売され、当時人気があったそうです。
柘植の刻印は、1950年代初頭が「ESTERD」で、その後「ESTERD TOKYO MADE」になります。
このパイプは刻印がないので製作年は判断できませんが、1950年代の製作と思われます。
正直、エボナイトと全く異なる感触です。
「百聞は一見に如かず」と言いますが、実際に咥えてみて凄さが実感できます。
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