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2018/12/11

Kirsten Pipe

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一見キットのように見えますが、コレクターが複数の世代を集めたものです。
色々な部品を集められるのはカースティンの魅力ですね。
 
Kirsten02  
 
1936年フレデリック.K.カースティン博士が開発したシステムパイプです。
名門ワシントン大学のホームページで詳しく紹介されています。
航空宇宙工学の礎を築いた人物として高い評価を得ています。
 
Kirsten_in_tunnel
 
1902年 ドイツのハンブルクから渡米。
1909年 名門ワシントン大学電気工学科を卒業。
1923年 教授に昇進。
1930年 ボーイング社の礎を築いたウィリアム・E・ボーイングと共同研究を開始する。
1936年 航空宇宙工学を開設。風洞実験場を作り、数々の名機を世に出す。
1960年 スペースシャトル輸送用ボーイング747も風洞実験が行われています。
 
747shuttle
 
博士の性格はジェネラル・シャーマン戦車のようだ紹介されています。
この意味は、戦略家で冷静沈着な人物であることを意味します。
(逆に強烈な個性の場合はジェネラル・パットン戦車)
シャーマン戦車は。南北戦争において南軍から「悪魔」と恐れられ、近代戦の創始者と言われるウィリアム・T・シャーマン少将に由来します。
 
Fk_kirsten  
 
博士は発明家でもあり、数々の製品に採用されています。
空港の照明、大戦中の空襲サイレン、工業用の大型洗濯機、エアベッドなど多くの特許持っています。
パイプもその発明の一つで、博士の航空機研究の開発費となっていました。
自分の設計したパイプを、自分の設計した風洞の中で吸い、煙の行方を見定めていたのでしょう。
 
Crosssection  
 
ジャッキーチェン「プロジェクトイーグル」ではリアルサイズの風洞実験内での格闘シーンがあります。
 
Smile 
 
巨大な風洞は、ドイツが戦時下に莫大な予算を投じ実際に製作ました。
同時期アメリカは、模型でシュミレーションが可能であることを既に把握していました。
戦時下で航空機開発のコストを大幅に低減できたのも博士の功績の一つです。
 
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大型のメシャムボウルはトルコと提携し、1990年代に販売。(通常メシャムは1960年代から)
コーンのボウルはミズーリメシャムと提携し、1969年に販売されました。
金属カップがないタイプはkaywoodie製のボウルです。
 
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専用リーマーはピッタリとフィットし、カリカリと削れて楽しいです。
$3と書かれていますが、現在の価格は$27です。
 
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ボウル・バルブ・ラジュエターステム・ラムロッド・マウスピースが組立・分解できます。
この日本ではラムロッドの穴の大きさが2本でだいぶ異なり、小さい方はかなりドローがが悪いです。
 
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個人的には、普通のパイプの方が美味しいです。
このメカニカルな作りに心揺さぶられてしまいました。
 
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作曲家でダンヒル愛好家の團伊玖麿氏(1924-2001)は、カーステンも愛用していたそうです。
旅行中に分解してコンパクトに持てる事と、ボウルが交換できるので連続して吸えたからだそうです。
 
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第一世代(1936-1960?)
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・Oリングなし
・パテント刻印
 「Pat. Appl. For」 (1936-40s)
 「Pats. & Pats. Pending」 (50s)
・サイズの刻印
 「S」「M」「L」「A(XL)」
 「C」 Mサイスでラフフィニッシュ
大戦下でアルミニウムが不足、ロッドを短くしてて清掃用のガラス棒が付属した。(1936-1945)
ボウルはKaywoodieが製作し、小型でダークな色合いが多かった。
発売当初はボウルの交換にドライバが必要でした。
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第1.5世代(1945?-1960s?)
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・Oリングあり
・パテント刻印
 「Pat. Pending」
 「Pats. & Pats Pending」
・P.O.S刻印
 「Made in U.S.A」
・サイズの刻印
 「M」「L」
 「K」Sサイスで廉価モデル?
ジュラルミンは手作業で研磨され、シャンクが黒いゴムで補強されていた
ボウルにネジ止めされた金属製の「アダプター」が追加された。
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第二世代(1960s?-1980s)
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・Oリングあり
・パテント刻印
 「Pats. & Pats Pending」
・P.O.S刻印
 「Made in U.S.A」
・サイズの刻印
 ストレート :「G(SS)」「S」「M」「L」
 ハーフベント:「A(SS)」「V(S)」「C(M)」「T(L)」
 フルベント :「B(SS)」「W(S)」「P(M)」「F(L)」
        「D(L)」台座モデル1977以降
ジュラルミンは手作業で研磨されていたい。
  銅色の着色(1974まで)
  銀色か真鍮色(1975以降)
 メシャムボウルの追加
 ステムはエボナイト。一部ツインボアモデルあり
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第三世代(1980s?-1990s?)
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・Oリングあり
・P.O.S刻印
 「Made in U.S.A」
・サイズの刻印
 ストレート :「J(S)」「M」「L」
 ハーフベント:「H(S)」「C(M)」「R(L)」
 フルベント :「E(M)」「D(L)」
 多種なデザインを追加する
  シャンクも色々な形状を追加する
  黒銀と金属色の着色モデルの追加
 ステムも灰色やカンバーランドのモデル追加
 フリーハンドの斬新なデザインのボウルも製作
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第四世代(1990s-20xx)
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・Oリングあり
・P.O.S刻印
 「Made in U.S.A」
・サイズの刻印
 ストレート :「J(S)」「M」「L」
 ハーフベント:「H(S)」「C(M)」「R(L)」
 フルベント :「D(L)」
 デザインを限定し、カラーリングを追加する
  黄金色・艶なし黄色・艶なし黒・艶あり黒・ガンメタル
  ざらざらとした質感など
 ステムもカラフルなカンバーランドを追加
 
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<参考サイト>
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・ワシントン大学のHPに博士の功績が記載されています。
 
・Kirstenパイプのモデルと作成年
 
・メタル・システムパイプの紹介サイト
 
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