Oldenkott Turbo 707
ポルシェ・デザイン(1987)の原形となったことで知られる、ドイツ・オルデンコットの「Turbo」です。
プロトタイプだったのか市場に少なく、1980年初期の製作と思われます。
スリット部が一周するタイプもありますが、ハーフタイプの側面処理も丁寧です。
空冷エンジンのようなフィンは、冷却効果は期待できないと思いますが、心くすぐる造形です。
真正面から見ると、スリットの隙間からベントシェイプが見える設計も技術力の高さが伺えます。
・全長:136mm・高さ35mm
・外径:35mm・内径:20mm・深さ38m
・重量:40g
刻印は側面に「Oldenkott」底に「707」の刻印
外観:4
咥えやすさ:3
味:?(英国ミクスチァ)
このデザインは好きですが、9mmフィルタ仕様は少し残念です。
リップエンドは薄く仕上がっており、ベント角のバランスも良く、かなり咥えやすいパイプです。
ネットで検索するとターボシリーズは4種類が見つかりました
シェイプ:ストレート or ベント
スリットの入れ方:フル or ハーフ
表面処理:スムース or サンドブラスト
色 :ナチュラル or マホガニー
驚いたことに2012年にオルデンコット社は復活していました。
電子パイプも製造しています。
<Oldenkottの歴史>
1838年 オランダ人商人August Kerstenにより設立(1740年オランダWeespを買収)
1921年 :ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン州レースに最新設備の工場を建てる。
1932年 :パイプ製造開始。
1945年 :大戦で工場を失うが事業を再開する。
1950年 :従業員500人でドイツで40%のシェアを占める。
1962年 :倒産したDobbelmann社(1929年創業)の受皿となる
1968年 :月4万本のパイプを生産し、ドイツで60%のシェアを占める
1972年 :オランダのNiemeijerに買収される。年間15万本のパイプを生産
1974年 :タバコ事業撤退、パイプ製造のみとなる
1982年 :従業員を含む一部の資本がVAUENに移る
1983年 :ポルシェデザインのパイプを発売
1987年 :ドイツKerstenが再び買収
1992年 :倒産。ポルシェデザインは、オランダのGubbels社(BigBen)が引き継ぐ。
2012年 :会社は復活し、2019年現在もパイプを販売している。
1937年のオルデンコットの広告
<参考資料>
・Wiki(ドイツ語)のオルデンコット
・Wiki(ドイツ語)のオルデンコット
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