Barling YOW EXEXEL Quaint
バーリングのカービングが施された珍しいモデルです。
1960年頃に製作されたと推測しています。
「Quaint」というモデルはありませんが「風変わりでおもしろい」「古風で趣のある」の意味です。
小さなサンドピットやクラックを、カービング(彫刻)で隠していたようです。
その為か、価格も安価だったようです。
お店側も、少し変わった安価なパイプを置いておきたいので一定の需要はあったでしょう。
BBSの情報ですが、戦前はボブ・チャナン氏が彫っていたようです。
軍隊の士官がパイプを愛用していた経緯もあり、バーリングで特注で記念パイプを製作していました。
第一次大戦で生還した部隊マークや、昇進or退役の年号を彫っていたようです。
戦後は、ホリー・ジェイミソン氏が彫っていたようです。
氏は1960年頃にBarlingを辞めて、カドガンに移籍します。
GBDの「Collector」や「Unique」シリーズ、コモイ「Designer」シリーズを担当し人気がありました。
・全長:150mm・ボウル高54mm
・外径:40mm・内径:20mm・深さ45mm
・重量:xxg
刻印は「BARLING'S(アーチ)」「MAKE」「YE OLDE WOOD」
反対側に「MADE IN ENGLAND」「EXEXEL」
バーリングクロスは見えません。
金属バンド部には「nickel silver」で、シャンクにクラックがないので標準品っぽいです。
似たパイプがありました。
ステムはリップエンドが噛み砕かれていたのが、パテ埋(プラリペア)で修理されています。
外観:2
咥えやすさ:2
味:2(オールラウンド)
煙道が少し曲がっています。
家族経営時代では不良品なので、1960年頃の職人のレベルが急速に落ちた時代のようです。
アルジェリブライアも少なくなっており、フローやピットが多かったのか彫刻面積も広いです。
彫刻方法は、2つのパターンがあります。
ドリルで深く削るか、樹皮のように浅く彫刻した
硬く固定しにくいブライアを削る作業は、かなり大変だと思います。
「デザインはMontague Barling(1885-1966)が行っていた?」の記載もBBSにありました。
しかし、独特の手触り感は良いですね。
特に、太くえぐり取られている部分の立体感はとても良いです。
カービング・ラージビリアード三連星がそろいました。
バーリング一族の情報を2chで見つけました。
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http://freepages.genealogy.rootsweb.com/~pnlowe/romsey/g0000025.html#I357
・第一世代
Benjamin BARLING(1788-1870)
・第二世代
Edwin BARLING(1817-1905)
William BARLING(1821-1882)
・第三世代
Walter Frederick BARLING(1858-1941)
・第四世代
Montague Henry BARLING(1885-1966)
・第五世代
Beryl M. BARLING(?)
William Alan WILLIAMSON(?)←Berylの夫
通説で言われているBarling一家の家系とは小異があるように思われます。
・Montague(Monty) Barlingの活躍する時代は1900~1940年代?
・"Nicols shape number"で有名な、Nicholsという名前が見当たらない
・Montyの子に男子がいないことは通説どおり
・Montyの長女Berylの夫に、Williamsonの姓をもつ人物がいる(この人物がNicols?)
・長女Berylの生年、結婚時期を推定すると、William Alanの活躍する年代は1945年頃~?
教会などの出生・埋葬記録からデータ化されたものと思われます。
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しかし、EXEXELって大量のタバコが入りますね。
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