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2019/10/04

Savinelli Capri 606

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1876年創業でイタリア代表するパイプメーカ「サビネリ」のラスティック「カプリ」です。
Capriは1950年頃から制作されているモデルです。
このパイプは三桁シェイプ番号なので1970~80年代の制作になります。
 
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グレードとしては下位になるので、ブライアのフローや傷をラスティックでカバーしたようです。
着色は黒と茶があり、茶色の方が少し高い定価でした。
製造に手間がかかりすぎるため、1980年末には販売中止になったそうです。
 
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販売中止後も数年おきに復刻モデルが出ています。
製造の手間や職人の技術の関係もあって、復刻モデルはかなり高額です。
2011年 : Savinelli 135th Anniversary Italian Briar Pipe Capri
 
Clip_2_20191004105101  
 
命名は、ナポリ湾から南へ約30kmにあるカプリ島から取られています。
「青の洞窟」と呼ばれる海食洞が有名で、ゴツゴツした地形が似ている事から採用されたようです。

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カプリ島で、このパイプで一腹してみたいものですね。
 
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ボウルの厚さによって彫りの深さが異なります。
シーコラールやカプリの規則性のある彫刻が行われています。
独特のでっぱり部分は「島」と呼ばれているそうです。
このパイプの「島」は、かなり高低差がありますね。
 
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 ・全長:xxxmm・ボウル高xxmm
 ・外径:xxmm・内径:xxmm・深さxxmm
 ・重量:xxg
 
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刻印は、「SAVINELLI」「CAPRI」「ROOT BRIAR」(サビネリシールド)「606」

Clip_1_20191005085601

ステムと背面には、パイプが二本クロスしたカプリ専用のサビネリシールドが刻印されています。
 
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1970年頃にシェイプ番号が、4桁から3桁に変更されました。
シェイプ番号の後ろに「KS」「EX」がある場合、大きなサイズになります。
  KS: king size (gr. 3.5 - 4),
  EX: extraordinaire (gr. 4.5 - 5). 
 
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外観:4
咥えやすさ:4
味:?(オールラウンド)
 
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彫りの深いクラッギーフェイスの素晴らしいパイプです。
ゴツゴツの手触りもよく、オーソドックスなベントシェイプとも合って素朴も感があります。
 
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リップが薄く重心の位置は良いですが、煙道が少し細いです。
最近サビネリのベントビリヤードを3本続けて入手しましたが、どれも咥えやすいです。

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カステロのオールド・シーロックより市場性が低いようです。
カプリ専用の刻印まで作っていたのでそれなりに力をいれていたと思います。
しかし、あまりにも製造に手間がかかりすぎるたので、絶対的な本数が少なかったのではないでしょうか。
入手する価値は十分にあります。
 
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<Savinelliの歴史>
  1876年 :アキレ・サビネリ・シニアがミラノに喫煙具を販売するパイプショップを開く。
  1890年 :彼の息子カルロ・サビネリが家業を継ぐ
  1918年 :孫アキレ・サビネリ・ジュニア(1918-1987)が生まれる。
  1920年 :ミラノ北部ヴァレーゼ地方の職人と協力し、Savinelliのパイプを販売
  1948年 :三代目アキレ・サビネリ・ジュニアがヴァレーゼに工場を作り、職人15人を雇い高級パイプ路線で生産する
  1950年代:事業を拡大し工場の従業員は約50人、1日約1000本のパイプを生産体制にになる。
  1970年初:シェイプ番号を4桁から3桁に統一する。(1950年以前の3桁もあるようです)
  2011年 :四代目ジャンカルロ・サビネリがCEOに就く

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<参考サイト>

Savinelli Capri production years?
http://pipesmagazine.com/forums/threads/savinelli-capri-production-years.31909/

England's best pipe value
http://sqbull.blog120.fc2.com/blog-entry-118.html

Savinelli Capri Root Briar pipes | rebornpipes
https://rebornpipes.com/tag/savinelli-capri-root-briar-pipes/
 
Clip_3_20191004105101  
 
1876年に創業した場所にお店は現在もあります。
先の大戦時でミラノ駅周辺は焦土と化したそうなので、戦後の建物だと思いますが。
 
 
 

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