Barling King 6276
トランジション(1962~68)かインペリアルタバコ(1968~70)のバーリングです。
企業時代バーリングは不人気ですが、個人的にたいへん気に入りました。
煙道は3mmでスーッとモールが火皿の底に届きます。
家族経営時代の職人が残っていた可能性を感じさせる工作精度です。
巨大ポットと極細シャンクは、アンバランスで見飽きません。
リップと重量バランスも絶妙で、咥えっぱなしでも疲れません。
サンドブラストは緻密で丁寧に行われており、左右で塗装が異なって見えるのも素晴らしい。
バーリングは1970年に外注化しサンドブラストをラインから外しました。
・全長:150mm・ボウル高40mm
・外径:45mm・内径:30mm・深さ?mm
・重量:?g
刻印は背面面「Barling(筆記体)「LONDON ENGLAND」「KING 6276」「T.V.F」
シャンク裏に「バーリングクロス」
とくに、リップが素晴らしく、巨大パイプとは思えない咥えやすさを実現しています。
外観:4
感触:4(咥え心地)
味:4
(オールラウンド)
ポットはちびちびと吸いますが、内径があるので爆煙モードでも吸えます。
フレイクがちょうど二枚入り、長い映画を見ながらのんびり吸っています。
幕間で、咥えたままトイレで少し見下ろしたら、灰がこぼれ落ちました(--;)
ベントとベベルカットが危険ですね。
<Barling KINGの参考記事>
https://pipesmagazine.com/forums/threads/help-me-date-this-barling-tvf-king-6279.48157/
この記事からですと、1965or1968から1970年の製造になります。
1962年、150周年のカタログにはシェイプが多くあります。
しかしトランジション買収後のカタログは大幅にシェイプを減らしています。
この「POT BAVEL」は、このサイズ6のみが残りました。
POTって不思議で、他のシェイプと煙草の吸い味が大きく変わるのでまだまだ欲しいです。
<「家族経営時代」と「企業時代」の推移の記載があったので掲載しておきます。>
1960年10月、フィンレイ(Transition)はバーリングを買収するが、モンタギューとウィリアムソン・バーリングに経営を任せた。
(1952年頃から関係があった)
1962年5月まで、二人のバーリングによってパイプ製造は継続する。
そのためスタンプは1962年中頃まで変更されなかった。
同1962年中頃、バーリングは150周年記念のカタログを出しシェイプ番号を変更する。
4桁番号で、最初の1桁は2~6のサイズ、古いバーリングのロゴは維持された。
1962年6月にはウィリアム・バーリングは会社をクビになっており、数年後チャラタンに移籍する。
同年、モンタギュー・バーリングも社長を辞任し、フィンレイ経営陣が引継いでいる。
1963年2月フィンレイはインペリアル・タバコ・グループに完全買収され、バーリングも傘下に入る。
(1963年以前、既にインペリアル・タバコは49%の株式を所有していた)
1962年後半から1970年までバーリングは2つ工場で生産された。
1970年に自社生産をやめて、チャラタンなど他のパイプメーカーに製造を委託するようになる。
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