カテゴリー「23.Oldenkott」の2件の記事

2018/12/10

Oldenkott Turbo 707

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ポルシェ・デザイン(1987)の原形となったことで知られる、ドイツ・オルデンコットの「Turbo」です。
プロトタイプだったのか市場に少なく、1980年初期の製作と思われます。
 
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スリット部が一周するタイプもありますが、ハーフタイプの側面処理も丁寧です。
空冷エンジンのようなフィンは、冷却効果は期待できないと思いますが、心くすぐる造形です。
 
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真正面から見ると、スリットの隙間からベントシェイプが見える設計も技術力の高さが伺えます。
 
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・全長:136mm・高さ35mm
・外径:35mm・内径:20mm・深さ38m
・重量:40g
 
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刻印は側面に「Oldenkott」底に「707」の刻印
 
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外観:4
咥えやすさ:3
味:?(英国ミクスチァ)
 
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このデザインは好きですが、9mmフィルタ仕様は少し残念です。
リップエンドは薄く仕上がっており、ベント角のバランスも良く、かなり咥えやすいパイプです。
 
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ネットで検索するとターボシリーズは4種類が見つかりました
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シェイプ:ストレート or ベント
スリットの入れ方:フル or ハーフ
表面処理:スムース or サンドブラスト
色 :ナチュラル or マホガニー
 
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驚いたことに2012年にオルデンコット社は復活していました。
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電子パイプも製造しています。  
 
<Oldenkottの歴史>
  1838年 オランダ人商人August Kerstenにより設立(1740年オランダWeespを買収)
   1921年 :ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン州レースに最新設備の工場を建てる。
   1932年 :パイプ製造開始。
   1945年 :大戦で工場を失うが事業を再開する。
   1950年 :従業員500人でドイツで40%のシェアを占める。
  1962年 :倒産したDobbelmann社(1929年創業)の受皿となる
  1968年 :月4万本のパイプを生産し、ドイツで60%のシェアを占める
  1972年 :オランダのNiemeijerに買収される。年間15万本のパイプを生産
  1974年 :タバコ事業撤退、パイプ製造のみとなる
  1982年 :従業員を含む一部の資本がVAUENに移る
  1983年 :ポルシェデザインのパイプを発売
  1987年 :ドイツKerstenが再び買収
  1992年 :倒産。ポルシェデザインは、オランダのGubbels社(BigBen)が引き継ぐ。
  2012年 :会社は復活し、2019年現在もパイプを販売している。
 
 
1940年のレース市の工場。
 
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1937年のオルデンコットの広告 
 
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<参考資料>
 ・Wiki(ドイツ語)のオルデンコット 
 

2018/02/06

Porsche Design P'3613

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「ポルシェデザイン」は、腕時計やサングラスなどの装身具、鞄、衣類、文具、自動車用品などのデザイン会社です。
フェルディナント・ポルシェ博士(1875-1951)の息子フェリー・ポルシェ(1909-1998)が、1972年にシュトゥットガルトで創業ました。

Faporcshe

このパイプは1983年にオルデンコット社と提携し販売されました。
祖父の名を継いだフェルディナント・アレクサンダー・ポルシェ(1935-2012)がデザインしています。

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オルデンコットはポルシェデザインの前にブライアでスリットをいれた「Turbo」モデルがあります。 

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しかし、深い切込みを複数入れるのは強度的にも大変だったと思います。。
ポルシェデザインでは、アルミで金属リングとフィンをネジ止めし、空冷エンジンのような斬新なパイプを出しました。

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初期モデルは、シェイプ番号が刻印されており、後期モデルは「P'」+4桁で印刷に変わります。
P.O.Sは「Made in Holand」になっており、オルデンコットがNiemeijer(オランダ)資本下にあった為です。
1987年にKersten(ドイツ)に買収されますがP.O.Sは変わりませんでした。

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価格は3万~5万円と安くはありませんが、異なる客層も取り込んで人気を得ます。
しかし、1992年にオルデンコット社が倒産し製造中止になります。
これが希少価値の人気を生み10万円位まで値上がりします。

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2000年頃にオランダのGubbels社(BigBen)が再販します。
Gubbelsモデルは完成度が低く市場価値を下げてしましいました。
トップの金属リングのネジ止めを辞めたのも致命的でした。
このタイプは「PS」のモノグラムがプリントされ、P.O.Sもなぜか「Made in German」です。

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現在でも新品が2~3万円でオークションに多くアップされています。
 
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購入を検討されている方は、オルデンコットが作ったパイプを選びましょう。
トップが金属リングでネジ止めされているのでわかります。

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シェイプはBent Appleですが、真横から見るとスリットのおかげでBent Billiardに見えます。

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 ・全長:150mm・ボウル高:51mm
 ・外径:34mm・内径:21mm・深さ:45mm
 ・重量:?g

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ステムは左側に印刷で、「PORSCHE DESIGIN」「P'3613」
POS刻印はダボ付近に円形で「Made in Holand」
1987年~1992年のKersten時代のオルデンコット製ポルシェデザインです。

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外観:4
感触:3(咥え心地)
味:1(オールラウンド)

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吸い味は普通に良く、完成度の高いパイプです。
重さはがありますが、バランスとリップエンドの出来が良いので咥えっぱなしでも疲れません。

オルデンコットのパイプは初めてですが、ブライアの質も良いようです。
9mmフィルターでなければ良かったんだのだが・・・

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シュトゥットガルト・ズッフェンハウゼンのポルシェ博物館に展示

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2010-01-10 柘製作所「クルクール」
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ポルシェパイプにピッタリのフィルターが販売されました。
柘製作所「クルクール」
 
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見た目もさることながら、ドローがちょうど良い感じになります。
ドローが良いと吸い味も良くなりますね。
 
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ワンボウルすってみましたが、ほとんど汚れていません。
お掃除は大変そうですが、茹でるのが早そうですね。
 
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ターボ用にもう一本欲しくなりました。

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