カテゴリー「06.Barling」の9件の記事

2020/02/25

Barling King 6276

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トランジション(1962~68)かインペリアルタバコ(1968~70)のバーリングです。
企業時代バーリングは不人気ですが、個人的にたいへん気に入りました。
 
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煙道は3mmでスーッとモールが火皿の底に届きます。
家族経営時代の職人が残っていた可能性を感じさせる工作精度です。
 
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巨大ポットと極細シャンクは、アンバランスで見飽きません。
リップと重量バランスも絶妙で、咥えっぱなしでも疲れません。
 
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サンドブラストは緻密で丁寧に行われており、左右で塗装が異なって見えるのも素晴らしい。
バーリングは1970年に外注化しサンドブラストをラインから外しました。
 
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 ・全長:150mm・ボウル高40mm
 ・外径:45mm・内径:30mm・深さ?mm
 ・重量:?g
 
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 刻印は背面面「Barling(筆記体)「LONDON ENGLAND」「KING 6276」「T.V.F」
 シャンク裏に「バーリングクロス」
 
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とくに、リップが素晴らしく、巨大パイプとは思えない咥えやすさを実現しています。
 
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外観:4
感触:4(咥え心地)
味:4
(オールラウンド)
 
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ポットはちびちびと吸いますが、内径があるので爆煙モードでも吸えます。
フレイクがちょうど二枚入り、長い映画を見ながらのんびり吸っています。
 
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幕間で、咥えたままトイレで少し見下ろしたら、灰がこぼれ落ちました(--;)
ベントとベベルカットが危険ですね。
 
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<Barling KINGの参考記事>
https://pipesmagazine.com/forums/threads/help-me-date-this-barling-tvf-king-6279.48157/
この記事からですと、1965or1968から1970年の製造になります。
 
Barlings Barling025s  
 
1962年、150周年のカタログにはシェイプが多くあります。
しかしトランジション買収後のカタログは大幅にシェイプを減らしています。
この「POT BAVEL」は、このサイズ6のみが残りました。
 
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POTって不思議で、他のシェイプと煙草の吸い味が大きく変わるのでまだまだ欲しいです。

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<「家族経営時代」と「企業時代」の推移の記載があったので掲載しておきます。>

1960年10月、フィンレイ(Transition)はバーリングを買収するが、モンタギューとウィリアムソン・バーリングに経営を任せた。
(1952年頃から関係があった)

1962年5月まで、二人のバーリングによってパイプ製造は継続する。
そのためスタンプは1962年中頃まで変更されなかった。

同1962年中頃、バーリングは150周年記念のカタログを出しシェイプ番号を変更する。
4桁番号で、最初の1桁は2~6のサイズ、古いバーリングのロゴは維持された。

1962年6月にはウィリアム・バーリングは会社をクビになっており、数年後チャラタンに移籍する。
同年、モンタギュー・バーリングも社長を辞任し、フィンレイ経営陣が引継いでいる。

1963年2月フィンレイはインペリアル・タバコ・グループに完全買収され、バーリングも傘下に入る。
(1963年以前、既にインペリアル・タバコは49%の株式を所有していた)

1962年後半から1970年までバーリングは2つ工場で生産された。
1970年に自社生産をやめて、チャラタンなど他のパイプメーカーに製造を委託するようになる。


 

2019/06/20

Barling YOW EXEXEL Quaint

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バーリングのカービングが施された珍しいモデルです。
1960年頃に製作されたと推測しています。
 
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「Quaint」というモデルはありませんが「風変わりでおもしろい」「古風で趣のある」の意味です。
小さなサンドピットやクラックを、カービング(彫刻)で隠していたようです。
その為か、価格も安価だったようです。
お店側も、少し変わった安価なパイプを置いておきたいので一定の需要はあったでしょう。
 
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BBSの情報ですが、戦前はボブ・チャナン氏が彫っていたようです。
軍隊の士官がパイプを愛用していた経緯もあり、バーリングで特注で記念パイプを製作していました。
第一次大戦で生還した部隊マークや、昇進or退役の年号を彫っていたようです。
 
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戦後は、ホリー・ジェイミソン氏が彫っていたようです。
氏は1960年頃にBarlingを辞めて、カドガンに移籍します。
GBDの「Collector」や「Unique」シリーズ、コモイ「Designer」シリーズを担当し人気がありました。
 
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 ・全長:150mm・ボウル高54mm
 ・外径:40mm・内径:20mm・深さ45mm
 ・重量:xxg
 
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刻印は「BARLING'S(アーチ)」「MAKE」「YE OLDE WOOD」
反対側に「MADE IN ENGLAND」「EXEXEL」
バーリングクロスは見えません。
 
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金属バンド部には「nickel silver」で、シャンクにクラックがないので標準品っぽいです。
似たパイプがありました。
 
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ステムはリップエンドが噛み砕かれていたのが、パテ埋(プラリペア)で修理されています。
 
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外観:2
咥えやすさ:2
味:2(オールラウンド)
 
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煙道が少し曲がっています。
家族経営時代では不良品なので、1960年頃の職人のレベルが急速に落ちた時代のようです。
アルジェリブライアも少なくなっており、フローやピットが多かったのか彫刻面積も広いです。
 
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彫刻方法は、2つのパターンがあります。
ドリルで深く削るか、樹皮のように浅く彫刻した
硬く固定しにくいブライアを削る作業は、かなり大変だと思います。
 
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「デザインはMontague Barling(1885-1966)が行っていた?」の記載もBBSにありました。
 
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しかし、独特の手触り感は良いですね。
特に、太くえぐり取られている部分の立体感はとても良いです。
 
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カービング・ラージビリアード三連星がそろいました。
 
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バーリング一族の情報を2chで見つけました。
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http://freepages.genealogy.rootsweb.com/~pnlowe/romsey/g0000025.html#I357

・第一世代
 Benjamin BARLING(1788-1870)
・第二世代
 Edwin BARLING(1817-1905)
 William BARLING(1821-1882)
・第三世代
 Walter Frederick BARLING(1858-1941)
・第四世代
 Montague Henry BARLING(1885-1966)
・第五世代
 Beryl M. BARLING(?)
 William Alan WILLIAMSON(?)←Berylの夫

通説で言われているBarling一家の家系とは小異があるように思われます。
 ・Montague(Monty) Barlingの活躍する時代は1900~1940年代?
 ・"Nicols shape number"で有名な、Nicholsという名前が見当たらない
 ・Montyの子に男子がいないことは通説どおり
 ・Montyの長女Berylの夫に、Williamsonの姓をもつ人物がいる(この人物がNicols?)
 ・長女Berylの生年、結婚時期を推定すると、William Alanの活躍する年代は1945年頃~?

教会などの出生・埋葬記録からデータ化されたものと思われます。
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しかし、EXEXELって大量のタバコが入りますね。
 
 
 

2017/05/12

Barling Make (Shop Model)

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喫煙具のお店の名前を刻印したタイアップのモデルです。
店名は「B.MORGAN & CO」住所は「1,NEW BOND ST」
 
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ボンド街といえば、18世紀から続くロンドンでも有数の高級ショッピング街で一丁目です。
 
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現在、この住所はラルフローレン直営店になっています。
 
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片面はストレートグレインですが、量産モデルの為かリップスロットが少し曲がっています。
わざわざ住所まで載せる高級店のウィンドウを飾るには、あきらかに役不足のパイプです。
 
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高品質で知られるバーリングでは少し考えにくい事かと思います。
となると、ブライアと職人の双方が不足した第二次世界大戦の前後に作られたと推察しています。
 
 ・全長:113mm・高さ39xmm
 ・外径:28mm・内径:18mm・深さ33mm
 ・重量:30g
 
Pod  
 
コンパクトなショートビリアードで、樽状になったボウルが程よいグリップをだしてくれます。
チャンバーサイズはL位あり、タバコが美味しく燻されるサイズは確保されています。
 
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刻印は「BARLING'S MAKE」反対側に「B.MORGAN & CO」「1,NEW BOND ST」
 
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サイズコードやシェイプ番号、ステムロゴもなく、エントリーモデルの「生make」です。
生MAKEとMAKE YOWでは、値段の差が倍の近くあったそうです。
 
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外観:2
咥えやすさ:2
味:?(英国ミクスチャー用)
 
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ちなみに写真が悪かったのか、このパイプは破格の安さで落札できました。
お気に入りのシェイプなので二本あっても困りません。

アマゾンでや安売りしていた合成皮革のポーチにピッタリはいりました。
 
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ポーチにコンパクトに納まり、背広の胸ポケットにも入ります。
 
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ポケットは、タンパー、ライター、火縄。
煙草入れは、厚紙、タバコ*2、ナプキン。
 
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中には、バーリング2本、モール、パイプスタンドが入っています。
 
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こんだけ入れば、居酒屋で1ボール、バーで1ボウル吸うのに重宝しています。
 
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同じ「B.MORGAN 」刻印のサビネリパイプがeBayに上がっていました。
 
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テーブルパイプもなかなか良いですね。

2016/04/19

Barling Make 1374

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1946年(昭和21年)-1949年(昭和24年)の戦後に作成された「生make」です。
米国ルーズベルト、ソ連スターリン、英国チャーチルは、戦後世界の枠組み見据え利害調整に入っていった時代です。
しかし、英国は1947年に大寒波が襲い、また先の戦争で残した莫大な借金は英国経済蝕み、衰退の一途を辿ります。
 
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1952年までのバーリングは、黄金期と呼ぶにふさわしい傑出したパイプです。
民藝運動の柳宗悦は、名も無き職人の手から生み出された日常の生活道具を「民藝」と名付け、美術品に負けない美しさは生活の中にある唱えました。
各地の風土から生まれ、生活に根ざした民藝には、用に則した「健全な美」が宿っている。
 
柳は「民藝品」の特性を次のように説明している。
 
  実用性。鑑賞するためにつくられたものではなく、なんらかの実用性を供えたものである。
  無銘性。特別な作家ではなく、無名の職人によってつくられたものである。
  複数性。民衆の要求に応えるために、数多くつくられたものである。
  廉価性。誰もが買い求められる程に値段が安いものである。
  労働性。くり返しの激しい労働によって得られる熟練した技術をともなうものである。
  地方性。それぞれの地域の暮らしに根ざした独自の色や形など、地方色が豊かである。
  分業性。数を多くつくるため、複数の人間による共同作業が必要である。
  伝統性。伝統という先人たちの技や知識の積み重ねによって守られている。
  他力性。個人の力というより、風土や自然の恵み、そして伝統の力など、目に見えない大きな力によって支えられているものである。 
 
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まさにバーリングを示すような言葉です。
1979年、名門バーリング社も英国病と共に192年の幕を閉じる事になります。
奇しくも同年にサッチャーが首相に就任し、英国経済は大きく回復する事となります。
 
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 ・全長:135mm・ボウル高44mm
 ・外径:33mm・内径:18mm・深さ38mm
 ・重量:32g
 
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サンドブラストの生MAKE(YOW/Fossilの刻印なし)は少なく、主に英国国内からで出てくる事が多いようです。
ニコルスシェイプ番号は「1374 EL」オーソドックスなビリアードです。
大きなサイズが人気のバーリングですが、私は日常使える小さなサイズが気に入っております。
 
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外観:4
感触:4(咥え心地)
味:3(オールラウンド用)
 
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バーリングのサンドブラストは初めてです。
樹齢100年以上のアルジェリアンはいいですね。
板ガムのようなフラット・サドルビットは、軽量で薄く、重量バランスもよく考えられていいます。
 
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飾り気のないシンプルなデザインですが、職人の技術が凝縮されています。
「生make」らしく、日常のローテーションに使用していくパイプです。
 
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Yahooオークションの商品紹介
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「Barling's」は古き良き時代、「Pre-Transition時代(1960年以前)」と呼ばれる製作年代のパイプにおいては、コレクターやスモーカー達にとってグレイトな憧れのオールド・ブリティッシュブランドで、大半が革新的なステム・・・フラットサドルビットと称されるスマートなステムを装着してます。
当個体はそのコレクティブルな「Pre-Transition」時代に製作されたパイプです。
「Barling's」は、1812年にベンジャミン・バーリングがロンドンで設立した工房で、当初は銀細工を施したメシャムパイプを製作していました。
その後ベンジャミンの息子達が事業を引き継ぎ、1851年の英国で開かれた万国博覧会で受賞し名声を得、1854年からブライヤーパイプの製作を始めたとされてます。
Pre-Transition 時代の「Barling's」は、どのグレードも樹齢100年以上の高品質アルジェリア産ブライヤーを使用し、1本1本最高の技術を持った職人達が完全なるハンドメイドで製作してました。
ですが、やがてバーリング家は1960年にインペリアルタバコ社に会社を売却し、2年間はそのまま職人達も引き継ぎましたが1963年からは新体制に向けての改革に入り、1968年には完全に移行を終えました。
そして、ほとんどのパイプ製作をデンマークのパイプ工房にOEM委託し、1970年代後半~1980年代初頭あたりに別オーナーへ売却され、英国マン島に同名ですが別オーナー体制の「Barling Pipe Ltd.」へ移行し、現在も製作され続けています。
コレクティブルなバーリングは売却される前の1960年以前の製作品となり、その時代を「Pre-Transition時代」と称されてます。
当個体は、コレクター達から俗に「生Make」と呼ばれる「Barling's Make」のスタンプのみが押された一番ベーシックなスタンダードモデルです。
とは言っても、今にない樹齢100年以上のブライヤーを使って製作された高品質なパイプなので、スタンダードといえども贅沢なパイプだと思います。
サイズは「EL(Extra Large)」が刻印されてますが、現代においてはレギュラー的なサイズでオールドダンヒルのグループサイズでは③-④辺りになるかと思います。
シェイプは標準的なクラシックビリヤードで、シャンクには水平にカッティングされたバーリング独特のフラット・サドルビットと称されるステムが装着されたシェイプです。
全体的に引き締まってバランスが取れた美しいクラシックビリヤードだと思います。
バーリングが崇められる真骨頂は、柔らかなシルキーのようなハイ・スモーキングクオリティだと言われてます。
煙草葉のブレンダーとして名高い「G.L.ピース」氏も新商品開発の際は、このオールドバーリングでティスティング(喫味調整)してることは周知に知られた有名な話です。
製作年代については、ダンヒルやアシュトンのようなデートコードやイヤーコードもなくピンスポットでの特定はできませんが、次ぎの刻印情報からある程度の年代を絞ることが可能です。
・1960年に売却される以前、Pre-Transition時代のメーカーマークはブロック体大文字でアーチ状の刻印(Guinea GrainとPipeletを除く)になります。
・2桁または3桁のシェイプNo.はバーリング家最後のオーナー「ニコルス」が考案したもので、1960年まで使用されました。
 ただし、4桁のシェイプNo.でも頭に「1」が付いたNo.はサイズコードではなく、ヨーロッパ/英国内向け販売のコードとなっていて「Pre-Transition時代」の製作になります。
・大きさを表すサイズコードが刻印されたのは1943年から1962年までとなっており、当パイプには「EL」が刻印されてます。
・ステム裏の刻印「REGD 42/8968」は、1942年-1949年までの仕様となってます。
以上のことからオーバーラップする「1943年-1949年」の製作になると思ってます。
(※これらは当方個人の考えなので参考程度に留めて戴き、誤記の際はご容赦下さい。)
・ステム表側のバーリングクロスと呼ばれる「BARLING」の文字が縦横十字に交差したロゴが打たれてますので、オリジナルステムと分かります。
オーナーに持つ喜びを与えてくれる逸品になるであろう「Pre-Transition時代」の当オールドバーリング、高品質のブライヤーを使用しハンドメイドで仕上げられた繊細な味わいを魅せると言われる喫味を愉しんで戴けたらと思います。
ヴィンテージとの出会いは一期一会とも申します。
もしかしたら本当に二度とは会えないかも知れないという思いと、その価値を共有できるご理解ある御仁に使って戴けたら幸甚です。
■商品状態
・外観には目立つような疵や凹み等はありません。
・ボウルチャンバー下部内壁に浅い感じのヘアライン状のクラックが数本見られますが、強い炭化等やバーンアウトは見られません。(画像参照)
・ボウルトップリムはやや黒ずんでますが、バッティング痕や焦げ炭化は見られません。(画像参照)
・ステムはリップ周りに噛み痕やスレ疵は見られませんが、表裏面に僅か薄い歪みがあります。
・ステムは少し甘いかもですがガタつかず、ルーズとは感じません。
・その他コンディション状態等は、画像でご判断戴きますよう願います。
・コンディションに関して何か疑問等ございましたら入札前に遠慮なくご質問下さい。
 素人なりに分かる範囲でお答え致します。
・当方で気付いた瑕疵は総て記載したつもりですので、ノークレーム・ノーリターンでお願います。
が、記載なき重大な瑕疵等がありましたら速やかに対応させて戴きます。
当出品は画像のパイプのみで、袋・箱等は付属致しません。
■刻印・サイズ
・メーカー:Barling's
・グレード/モデル/仕様:スタンダードモデル
・シェイプ:Flat Saddle Bit Billiard
・シャンク裏側刻印:ブロック体でアーチ状に「BARLING'S」「MAKE」
         「1374」「EL」「MADE IN LONDON」「ENGLAND」
・ステム上刻印:縦横に十字交差した「BARLING」ロゴ(薄いです。)
・ステム裏刻印:REGD 42/8968(薄いです。)
・フィルターには対応してません。
・全長:約135mm
・チャンバー径:約18mm
・ボウルの最大径:約33mm
・ボウルの高さ:約44mm
・チャンバーの深さ:約38mm
・重量:32g
 
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2016/03/09

Barling Make 1082 S-M

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バーリングの香立ちに完全にはまってしまった。
年代判定は1935~1962年の間で、Pre-Tanas期となります。

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刻印は「BARLING'S MAKE 1082」。YOWやFossilの刻印がない「生make」です。
背面に「BOWLES&SON LTD CARDIFF&NEWPORT S-M」
シャンクにバーリングクロス。

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背面の刻印は、1888~1979年頃まで、ウェールズ首都カーディフとニューポートで展開してたお店の名前です。
タバコニストの刻印があるという事は、ファミリー期(1935~1955年)かもしれません。

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このパイプをオークションで見た時、「バーリングの三連星」として並べてみたいと浮かびました。
髭面でリーダーのミゲル・ガイア大尉、隻眼のマッシュ中尉、そして巨漢長身のオルテガ中尉となる訳です。

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ガイアはミクスチャー用、マッシュはバージニアをちびりちびりと。
このオルテガは、基本バージニアですが、微着香や微ラタキアもOKなオールラウンダーにします。

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 ・全長:150mm・ボウル高42mm
 ・外径:?mm・内径:18mm・深さ34mm
 ・重量:29g

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シャンクは一直線にテーパーへ伸びておりスレンダーなシェイプです。
グレインは、細かいフレイムから縮緬(ちりめん)のような撚(よ)りが「アルジェリアン」の証です。
シミが一ケ所ありますが、これが私の手首にあるの痣と同じ形。これは一生モノですね。V(^^)

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外観:4
感触:4(咥え心地)
味:4(バージニアメイン)
 

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アメリカではEXEXLサイズ以上の板ガムリップが人気のようです。
S-Mサイズは、ダンヒルサイズの1~2に相当する小さなサイズなのであまり流通しません。
しかし、平日や出張先の睡眠までの限られた時間では、これがジャストサイズなのです。
居酒屋やバーで1~2時間と吸切りやすく、おまけにうまい。そしてコンパクト!
パイプ3本とパウチ2個を入れてもこのサイズに納まるので、長期出張にもジャストサイズなのです。

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今後このサイズが出てきたら「Barling Quartette(バーリング四重奏)」とかいって買ってしまいそう。
更に出てきたら「Barling Power Rangers(バーリング戦隊)」等々ry)
いかんいかん自重せねば懐が...orz

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しかし、バーリングの後半戦の旨さは絶品ですね

1
 

2016/02/25

Barling Make Y.O.W L

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 大戦後の英国は外資を失い経済面から大英帝国の崩壊が始まった。
米国から特恵関税制度を撤廃させられ、老いた獅子とよばれて次々と植民地も独立してゆく。
しかし、パイプ業界は第二次パイプブームで湧き立ち、作れば売れる超絶景気に突入します。
その中にあっても、最高の技術と品質で不動の地位を維持する18世紀からの名門バーリング。

 

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そのような時代背景のオーソドックスなBarlingが欲しいと思っていたのですが・・・
当たり外れの多いバーリング、なかなか手を出せずにいました。
そんな中、ヤフオクで目を引くナチュラルカラーのバーリングを発見!
ie316氏ブログ(スタック蒐集がすごい)で大当たり鉄板のバーリングなので即落札しました。
いや、煙草とわしのメモですhttp://cigarpipes.exblog.jp/16917647/

 

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刻印はバフアウトしていますが「Barling's Make Ye Olde Wood」反対側に「L」。
ステムはバーリングクロスの「L」だけ痕跡を確認できます。
サイズコードがあるので、Pre-Transition(1946~1962年)のパイプです。
 
POS「MADE IN LONDON ENGLAND」と「シェイプナンバー」の刻印はありません。
このタイプは英国から出る事が多くイギリス国内向けと推定されています。
Nichols shape numberとしてはボウル高が少し低いビリアードで「165」に近いです。
 

一部英国国内けに「England」P.O.Sがないのは、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドでの販売に配慮したのかもしれません。
これは、イングランドはゲルマン民族の支配で、他国は辺境に追いだされたケルト民族で長い戦いの歴史があります。
これらの地域では、イングランドと呼ばれる事を強く嫌っていました。
ウェールズ出身のC.W.ニコル氏が「C.W」と略すのはClive Williamがイングランド名だからだそうです。(本人談)
薩長と会津の関係のように、現在でも祖国を侵略した国の名前を使うことはできない風潮が強く残っているのですね。

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 ・全長:125mm・ボウル高40mm
 ・外径:30mm・内径:19mm・深さ34mm
 ・重量:26g

 

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バーリンクは大振りなパイプが多いですが、これはかなり小さいくダンヒルのサイズ①程度です。
サイズコードの「L」は、使用されたブライヤの大きさなのでボウルの大きさには関係ないそうです。
サドルステムとアルジェリアンブライアのなせる技でしょうか26グラムと軽量で咥えやすい。

 

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外観:5
感触:5(咥え心地)
味:5(バージニア専用)

 

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ちらちらと燃え広がる炎のような木目は、正にフレイムグレイン!
中盤から終盤に特徴があり、シルキーな吸い味と軽やかなボウルからの香り立ちがあり素ん晴らしい~。
同サイズの戦前ものよりもかなり美味しいです。

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1962年のカタログ判定
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Trasera

2015/11/27

Barling Make (1926)

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バーリングの1926年製(大正15年・昭和元年)メシャムラインです。
大戦後の特需に沸く米国と比較し、欧州各国は戦争の影響を強く残していたとあります。

メシャムラインは、1920年から1930年代にかけてが米国で人気を博した高級パイプです。
Kaywoodieのカタログでも、トップグレードの「Flame Grair」が$10.00ですが、メシャムラインは$12.50と上回っています。

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火皿に「D.J.B」と「盾」のレリーフが彫ってあります。
ウィキペディアで調べてみると「大丈夫(Dai Jou Bu)」の略語と判明(笑)
「ディージェービー」と大丈夫のアクセントでしゃべるのがポイントだそうです。

 [用例]
  セコンド 「おい、モロにアッパー喰らったが大丈夫か?」
  ボクサー 「DJB、DJB・・・ぐはっ!?(吐血)」

 [類義語]
  NP「えぬ・ぴー 」全く問題無いこと。
 [用例]
  A男 「なあ、ホントに30分でこれ全部食えるのか?」
  B男 「NP、NPだって!カレーたったの3kgだろ?その後デザートも頼んでやるよ・・・ぐはっ!?(吐血)」

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冗談はさておき、第一次世界大戦の記念品と所有者によって刻まれた将校パイプではないかと思われます。

所有者のイニシャルや部隊名を掘り込みます。

盾は後方支援部隊で採用されます。砂模様もあるので輸送部隊の可能性が高いですね。(米国輸送科連隊徽章も盾と砂です)

時期的には戦争の少ない時代なので、昇格か除隊などの記念にイニシャルを彫り込んだようです。

同じようなバーリンクパイプで、これは第一次大戦に北アフリカで展開したオーストラリア第12軽馬連隊で帰国後に作られた記念パイプです。

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ボウルのメーカー刻印は「Barling's MAKE」のみの「生make」です。

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シルバーのホールマークは「I」で1926年ロンドン製とわかります。

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 ・全長:135mm・ボウル高47mm
 ・外径:35mm・内径:20mm・深さ40mm
 ・重量:?g

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ボウルは大振りで重さもあります。
二段テノンとフィッシュテイルになっています。
大きなパイプなりの咥えやすさがあります。

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外観:2(大丈夫)
感触:3(咥え心地)
味:5(バージニア)

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コモイに続いて二本目のメシャムラインなので、こちらはバージニア用にしようと考えています。
ちなみに、着香やラタキアの直後は匂いが強く残りますが、前の匂いが消えるのも早いです。
私はタバコを少し硬めに詰めるのと、タンパーワークを少なめで吸っております。

メシャムで風味は薄らぎますが、タバコの素直な味わいを楽しめるので気にいっております。
バーリングならではのエアロフローも加わってなかなな優れモノのパイプに仕上がっています。
  

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DJB・DJB!

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2015/07/24

Barling YOW Make (1913)

1913年(大正2年)の製作になります。

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新興国ドイツ・アメリカが台頭し、大英帝国の覇権は失われ「光栄ある孤立」と言われた時代。
英国でも最高峰のBarlingですが、ダークホースのアルフレッド・ダンヒルがパイプ事業に名乗りを上げた年でもあります。

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 ・全長:145mm・高さ51mm
 ・外径:38mm・内径:20mm・深さ47mm
 ・重量:47g

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当時にしては大きなサイズです。
樹齢100年以上の高品質アルジェリア産ブライヤーを使用し、最高の技術を持った職人達がハンドメイドで製作された逸品。
マウスピースの口はオリフィックですが、大きさとバランスが良く、エアコントロールも良好です。
ボウルから湧き立つ香りは最高で、中盤から後半にかけて最高においしい紫煙を味わうことができます。

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外観:5

感触:4(咥え心地)、5(エアコントロール)

味:5(バージニア)
 
B
 

オイルキュアリングのようにシャープさはなく、上品に香りが立ち、隠された味わいもいい感じで伝えてくれます。
G.L.ピース氏がテイスティングで使う理由がよくわかります。
現在所有する戦前ダンヒルと並んで、最高のパイプです。

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ボウルトップのカーボンは汚いといわれますが、この艶々のトップを見ているとためてみるのも悪くないかなと思います。 

K  

 
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Yahooオークションの商品紹介

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当「Barling's」は古き良き時代「Pre-Transition時代」と呼ばれる製作年代で、パイプコレクターやスモーカーにとってグレイトな憧れのオールド・ブリティッシュブランド、しかも100年以上経年した20世紀初期のコレクティブルなシルバーリングのベントシェイプです。

ロンドン試金鑑定所のホールマークが打ってあるので、そのデートコードから102年前の1913年製作とピンスポットで分かります。
当然、1本1本、熟練した職人の手で仕上られた完全なるハンドメイドです。

「Barling's」は、1812年にベンジャミン・バーリングがロンドンで設立した工房で、当初は銀細工を施したメシャムパイプを製作していました。
その後ベンジャミンの息子達が事業を引き継ぎ、1851年の英国で開かれた万国博覧会で賞を受賞し名声を得、1854年からブライヤーパイプの製作を始めたとされてます。

Pre-Transition 時代の「Barling's」は、どのグレードも樹齢100年以上の高品質アルジェリア産ブライヤーを使用し、最高の技術を持った職人達がハンドメイドで製作してました。

ですが、やがてバーリング家は1960年にインペリアルタバコ社に会社を売却し、2年間はそのまま職人達も引き継ぎましたが1963年からは新体制に向けての改革に入り、1968年には完全に移行を終えました。
そして、ほとんどのパイプ製作をデンマークのパイプ工房にOEM委託し、1970年代後半~1980年代初頭あたりに別オーナーへ売却され、英国マン島に同名ですが別オーナー体制の「Barling Pipe Ltd.」へ移行し、現在も製作され続けています。

コレクティブルなバーリングは売却される前の1960年以前の製作品となり、その時代を「Pre-Transition時代」と称されてます。

当パイプは冒頭でも記しました通り1913年製作で、102年経たコレクティブルなアンティークのオールド・バーリングになります。

当時英国内の、パイプや葉煙草を扱うタバコニストと称される専門店に卸す際、店名のスタンプを打刻してました。
このパイプもそのひとつで、ロンドンより南へ約100km先の海に面したイーストサセックスの街イーストボーンのタバコニスト「F.LLOYD_PACE」の刻印が打たれてます。
今も現存かは不明ですが。

樹齢100年以上経たブライヤーを使用して製作された当パイプ、なかなかのグレインで、ビッシリ埋まったバーズアイとボウル正面からボトム-シャンク裏側へと走ったクロスグレインが風格と趣を感じさせてくれ、102年前のオールド感溢れたステインを纏った姿はアンティーク好きには堪らない魅力かと思います。

バーリングのシェイプNo.は1940年頃に三桁の通称ニコルス・シェイプNo.が打たれ始めましたが、当パイプは更に27年も前なのでシェイプNo.は打たれておりません。
当然、1946年以降から打たれたサイズコードも存在してないため打たれておりません。
ステムも1920年頃までの製品に見られたシングルホールのオリフィック・タイプです。

大きさはこの当時にしては大型サイズですが、現在でも少し大きめになるかと思います。
ダンヒルのサイズコードで表すと、だいたい④強くらいのボウルサイズでしょうか。

シェイプは標準的なフォルムのベントですが、ハンドメイドだからか膨らみのあるボウルからシャンクへと流れる曲線が、どこか温もりを感じさせてくれる柔らかなフォルムに仕上られてます。

当時の樹齢100年以上経たブライヤーからなる当パイプ、製作後、更に102年経てますのでヴィンテージを超えてアンティークに位置付けされたオールド・バーリング、王者に相応しい風格です。

バーリングが崇められる真骨頂は目を瞠るような紋様やフォルムではなく、柔らかなシルキーのようなスモーキングクオリティだと言われてます。
煙草葉のブレンダーとして名高い「G.L.ピース」氏も新商品開発の際は、このようなオールド・バーリングでティスティング(喫味調整)してることは知られた有名な話です。

オーナーに持つ喜びを与えてくれる逸品になるであろう、102年経たアンティークの美しくも風格を感じさせる当バーリング。
ぜひ、この「Pre-Transition時代」の逸品を手にする悦びを味わって戴けたらと思います。

コンディションについては下段に記しましたので、画像でのご確認と記事にお目を通して戴ければと思います。

ヴィンテージとの出会いは一期一会とも申します。
今後、このようなパイプにもしかしたら二度とは会えないかもしれないという気持になって戴けたら幸甚です。

【刻印】

・シャンク左側:ブロック体でアーチ状に「BARLING'S」「MAKE」

・シルバーリング:ホールマーク「E・B」「W・B」
            「S(画像参照)、ライオン、パンサー」

・シャンク右側:「F.LLOYD_PACE」「EASTBOURNE」

【サイズ】(素人採寸ですが、簡易ノギスと調理量りで測りました。)

・全長:145mm・ボウル外径:38mm・チャンバー口径:20mm・ボウル高:51mm

・チャンバー深:47mm・重量:47g
  

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黄金の煙とは良く言ったもので、ボウルからの紫煙もすんばらしい(´ω`)

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2015/07/15

Barling YOW Make (1921)

1921年(大正10年)の製作になります。
イギリス政府とアイルランド共和国暫定政府に別れた年で、大英帝国の権威に陰りが見え始めた時期。

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かなり小さなビリヤードシェイプです。
ノーズウォーマーと言うには少し長いですが、ボウルからの香りも十分に楽しめます。
細いシルバーバンドは、戦前のバーリングの特徴だとの事。

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 ・全長:113mm・高さ39xmm
 ・外径:28mm・内径:18mm・深さ33mm
 ・重量:33.8g

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最初に届いたときは、ボウルのトップと内部にたっぷりカーボンが付着、ステムも細かい傷で曇っていました。
レストアすると、綺麗なグレインとエッジの効いたボウルトップが現れました。

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細いグレインと年輪がクロスし美しい模様を生み出しています。
バーズアイも小さく凝縮されており、見飽きる事がありません。
 
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外観:5

感触:4(咥え心地)、3(エアコントロール)

味:4(バージニア)

レッドバージニアやVPを中心に吸っていますが焼き芋・キャラメル系の乾いた甘味のある香りに感じます。

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(2017-05-07)
同じシェイプが二本手に入りました。
ポーチごとポケットに収まるサイズなので、かなり役に立っています。
  

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出張で居酒屋で1ボウル、バーで1ボウル吸うのにちょうど良い。
 
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大量や!

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