カテゴリー「34.海泡石・陶磁器・黒鉛」の10件の記事

2020/12/30

有田焼パイプ 館林源右衛門

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260年以上の歴史を持つ有田焼を代表する源右衛門窯の「染錦花唐草」パイプです。
 
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六代目館林源右衛門(1927-1989)は、1970年代に欧州に点在する古伊万里を調査しました。
古い技術の復刻だけでなく、布製品、服装、インテリアなどに古伊万里の技法・様式を取り入れました。
有田焼のブランド力を上げた人物として知られています。
 
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銘やステムの作りやから1970年後半から1980年代にかけて製作された推測しています。
かねり凝った作品なので、六代目か職人にパイプスモーカーがいたと思います。
 
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有田焼のパイプは、ヤフオクで過去5年に4点出展されました。
いずれも高額で取引されています。
前回の「蛸唐草文様」は、かなり欲しかったのですが、全然届きませんでした(;;)
今回の「染錦花唐草」は、かなり安価に落札できて、嬉しくて嬉しくて(^^)V
 
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ベースの文様は、唐で牡丹鑑賞が好まれ考案されたデザインです。
蕾や新芽もあって、生命感があふれる文様です。
 
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絵具が高く隆起した、伝統的な「手書き」の作品です。
土、釉薬、絵具の三層で熱で膨張か異なる為、手書きの品はハイグレードになります。
 
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「花赤」と呼ばれる和絵具は、有田焼に欠かせません。
繊細で美しいグラデーションは職人の筆さばきの賜物です。
 
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和絵具「ベンガラ(酸化鉄)」は、粒子が100ナノメートルの時に、赤色が綺麗に発色します。
水を張った大きな壺に酸化鉄を入れ、塩分を抜いて作ります。
10年間、毎日上澄みを入替える作業を繰返し、一つ色を作ります。
 
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極細の筆で緻密な書込みは、有田焼の中でもかなりの「いい仕事してますねぇ」だと思います。
素人眼ですが(^^;;
 
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 ・全長:xxxmm・ボウル高xxmm
 ・外径:xxmm・内径:xxmm・深さxxmm
 ・重量:xxg
 
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銘は「源」
 
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アーバンカラーのアクリルステムで、重量バランスも良く、かなり咥えやすさいです。
磁器側は、二重の樹脂チューブでうまく固定されています。
 
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外観:5
咥えやすさ:4
味:2(オールラウンド)
 
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ボトムに穴があり、その下にジュース溜まりがあるキャラバッシュの構造です。
ジュース溜まりの部分が空洞なので少し熱い程度で、持つことができます。
 
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ボウルがかなり熱をもつので、後半は辛くなってしまいます。
ブライアの繊細な味を出すのは難しいですが、気楽にのんびりと吸えるパイプです。
しかし、このパイプの工夫の数々をみると、飾るのではなく、日々使って欲しいと感じます。
 
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六代目舘林源右衛門(本名金子源)と第一回グッドデザイン賞の森正洋
高校代の同級生で、親友だったそうです。

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2020/12/29 もう一本入手

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箱書き有りの同じパイプを見つけました。

E1  

氏は1989年11月27日に心不全で他界されました。
享年62歳でした。
後継者は定めず、共同窯のような経営形態で窯を支える事になります。

E4

E5

E2

有田焼の匠の技術を復興し、新しい息吹を伝えたパイプですので大切にしようしていきたいと思います。

E3  

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2020/12/30 ネットで見かけた源さんパイプ

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G5

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ダボの作り込み方やリップエンドのこだわりがすごいですね。

氏がパイプ通であったことが伺えます。

2020/11/25

Mr.BROG M.Parol

ポーランドで1947年に設立したプラコゥニー・ファヤック社「ミスター・ブログ」のクレイパイプです。
マレク・パロル氏のテラコッタ素焼きのハンドメイド・パイプです。 
 
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老舗のパイプ工房ですが、1989年まで共産圏だったので、日本ではなじみがありません。
ホームページを見ると、パイプとアクセサリーがかなり充実しています。
2004年EU加盟以降、旧共産圏で唯一プラス成長のポーランドだけあって勢いが感じられます。

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テラコッタは、焼いた土の意味で、レンガや植木鉢の赤茶けた陶器です。
鉄分が多く含まれた赤土が使用されますが、焼く前の土はグレーの色です。
 
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焼成温度によって出来上がりの色彩が変化すします。
レンガの赤茶色は、酸素を十分に与えた焼き方です。
このパイプのような薄茶色は、酸素の量の少ない還元焼成です。
 
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 ・全長210mm・ボウル高80mm
 ・外径:29mm・内径:19.5mm・深さxxmm
 ・重量:45g
 
 ・刻印「M.Parol」「BROG」

Img_1615  
  
外観:3
咥えやすさ:2
味:?
 
Img_1616  
 
白土の真っ白なレイパイプはよく見ますが、赤土のテラコッタが珍しいかったので購入してみました。
 
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中空構造になっているので、2/3くらいに火皿の底があります。
ダボはコルクなので強度は弱そうです。
 
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ちなみに、ホームページで販売されており、15ユーロ(約1900円)です。
https://brogshop.pl/en_US/p/Clay-pipe-Chimney-/431 
送料なければ、お買い得かですね。
 
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2015年頃から国内のシリウスで見かけるようになりました。
 
 

2020/06/27

Zenith Old Mokum Baston and GTP

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1749年創業した世界最古のパイプメーカ「Zenith社」のセラミックパイプです。
1984年に倒産していますが、その後復活しています。

Zenith社は、オランダのゴーダチーズで有名なゴーダ市(オランダ語読みでは"ハウダ")にありです。
18世紀末のゴーダは、クレイパイプ生産で成立っており、市民の半数の約1万人がパイプ製造に従事していました。
 
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1920年代に、磁器パイプを販売を開始しています。
液状の磁土を石膏で作られた形型(モールド)に流し込み型を抜きます(鋳込み)
 
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この頃から、ボウルに中空構造で熱くならないようにしていました。
 
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「GOSICK」という小説・アニメーションで主人公の少女が磁器パイプを咥えています。
1924年が舞台なので、Zenith社の磁器パイプになるのでしょうね。
 
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「Old Mokum」シリーズは、1970年代に販売されたモデルです。
時期的にロイヤルコペンハーゲンのミッケパイプに対抗したのでしょう。
標準シェイプと、有名デザイナーに依頼したユニークなシェイプの2種類があります。
 
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 ・全長:xxxmm・ボウル高xxmm
 ・外径:xxmm・内径:xxmm・深さxxmm
 ・重量:xxg
 
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筆記体で側面に「Old Mokum」(意味はイディッシュ語でアムステルダムの旧市街地)
ダボ穴はゴムでリーミングされ、エボナイトのマウスピースが取り付けられています。
 
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外観:3
咥えやすさ:3
味:?(オールラウンド)
 
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左右半分ずつ作成し、中央で接着されているようです。
中空構造の粘土はかなり抜かれており、かなり軽量で咥えやすいです。
煙道が細いのでエアフローが悪いのが残念。
 
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現在も30~150ユーロで販売しています。
鋳型があるので少量生産は可能なのだと思います。
Amsterdam Pipe Shop(https://pipeshop.nl/
 
Img_e3869  
 
このシェイプ名は「Baston」で人名か地名の意味だそうです。
他の標準シェイプは、以下の名称です。
Club(こん棒)/Bridge(橋)/Saxophone(サックス)/Tower(塔)/Duke(公爵)/Baron(男爵)/Citadel(城)
 
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長く使用するとクリーム色に着色が出るそうです。
他の磁器パイプはこのような発色はないので、メシャムと同じ光沢剤が塗布されているのかもしれません。
 
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Zenith歴代カタログ
https://www.claypipes.nl/20e-eeuw/van-der-want-zenith/catalogi/

Img_e3861
 
ゴーダで昔のクレイパイプ製造過程(動画)
https://youtu.be/9wUfDeXgroA

ゴーダのクレイパイプは、欧州を中心に世界中に大量に流通していました。
そのため1600~1900年の都市設計の年代判定に役立っています。

<刻印による年代判定>
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<シェイプによる年代判定>
Clip_2_20200630142401

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2020/06/28 GtP(Gouda Tobacco Pipes)を入手
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ツヤツヤのきれいなパイプです。
アドリアン・ファン・デル・ワント氏のパイプです。

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1986年にエイドリアン・ファン・デル・ワント(当時27歳)が会社を設立しました。

以前はゼニス社に勤めており陶器パイプの作り方を学んだそうです。
1984年にゼニス社は一度倒産しており、二年後にパイプ工房を始めました。

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価格は75~95ギルダー(5000円~8000円)とけっこう安価に売られていました。

残念ながら1999年に会社は倒産しているようです。

ちなみにエイドリアンの祖先は、1749年にAdriaansパイプを製造していました。
ちなみにエイドリアンの息子は、ビジュアル・アーティストなるものをしています。

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二重の中空構造で、断熱とジュースの吸収効果があります。
ダボはシリコンでアクリルステムになっています。
シャンクの印刷も綺麗で新しい技術のパイプを目指していたようです。

3_20200630144301

デザインや広告などは、エイドリアン恋人(嫁?)のジョセフィン・ファン・アーセンが手掛けました。
写真はヤフオクのもので後日アップし直します。

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ゴーダーの地場産業の活性と観光としての発展も目指していたようです。

4_20200630230301

<GtP参考サイト>
https://pijprokersforum.nl/viewtopic.php?t=7930

チェダーと並んでチーズの名産地で、のんびりした田舎と想像していました。
しかし、ウィキで調べると、放火、略奪、ペスト、戦争、人口半減を延々と繰返しています。
19世紀には「ゴーダ」とは貧乏人の代名詞とまで書かれています。。
「ハウダ(ゴーダ)に幸あれ」

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2019/03/26

Meerschaum Calabash

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キャラバッシュ・シェイプのメシャムのみとしは二本場です。
瓢箪キャラバッシュが壊れてから、メシャムは避けていました。
ヤフオクのスクラッチポイントの誘惑に負けて落札してしまいました。
 
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遠近感がつかみにく程の真っ白さです。
銘はなく、濃い琥珀色のアクリルステムとよく合っています。
 
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琥珀色に色づいた海泡石をみると、自分もやってみたいと思うのですが・・・
到達点はほど遠く、先人の死屍累々見ると白いまま眺めるのも考えてしまいます。
 
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 ・全長:155mm・ボウル高55mm
 ・外径:43mm・内径:?mm・深さ?mm
 ・重量:?g
 
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ステムはプラで差込式。手書きで「MM」と記載
 
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 外観:4
 感触:1(咥え心地)
 味:?(オールラウンド)

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キャラバッシュはトップが重すぎて、ハードケースがスタンドにならないのは失敗でした。
 
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これくらいの琥珀色まで試してみようか・・・
 
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<メシャムリンク その2>
東京メシャム
http://humpty.nce.buttobi.net/
kogloftメシャム
http://www7b.biglobe.ne.jp/~kogloft/meerschaum.html
株式会社セピオジャパン(メシャムの産業利用・パイプの部屋もあります)
http://www.sepiojapan.com/sepioraitomenu.html
http://www.sepiojapan.com/paipunoheya01.html

 
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撮影方法(^^;)会社のファイル
 
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Royal Copenhagen

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17世紀ヨーロッパで東洋の白磁は「磁器を強さの証とし金銀に準ずる」されていました。
1708年にドイツのアウグスト強王は、錬金術士ベドガーを使い、欧州で最初の白磁生産に成功します。
しかし、ベドガーの死後、マイセンでは他国から職人を引抜かれ生産もままならい時期もあったようです。
1775年にデンマーク王室もマイセンから職人を呼びロイヤルコペンハーゲン窯を興します。
 
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今回は、ロイヤルコペンハーゲンパイプのブランデーグラスで純白のパイプです。
 
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ボウルは、わずかに光を通す透明層があります。
透明層の下に白い砂のようなパターンがあり乱反射すると綺麗です。
 
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気泡痕、黒点、釉ムラ、突起、ピンホール、ひずみなど完全な真っ白になるのは難しいそうです。
ボウルとシャンクの間にわずかに継ぎ目があります。
素焼きと本焼きのあいだに接着しているようです。
シャンクはガラス感がなく、少し異なる配合のようです。
 
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 ・全長:130mm・ボウル高:30mm
 ・外径:30mm・内径:18mm・深さ24mm
 ・重量:xxg
 
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背面シャンク部にデンマークを囲む3つの海峡を示す3つの波線
銀巻の継ぎ目部に「Staring」「Denmark」「AM」
ボウル側からダボが出ているので後期のものです。
 
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外観:4
感触:3(咥え心地)
味:1
 
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序盤の吸い味は薄く、中盤に素直で良い感じに落ち着きます。
火種も温度が高い為か、終盤はまた味が落ちてきます。
繊細に味わうには不向きですが、お手軽に連投で吸えるので、なかなか便利なパイプです。
ブライアと比べるとちょっと重いのが難点。
  
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前回「ロイヤルコペンハーゲン」という殺人技について記載しました。
その後の調査で「必殺技辞典」サイトを見つけました。
「脊髄パンチ」「百烈尻尾」「殺人ドロップキック」と凄い技名が解説されているのですが
「ゆりねチョップ」という普通のダブルチョップが一番強いようです・・・う~ん
 
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<陶磁器の分類>
・陶器 Earthenware(アースンウェア)
 粘土を整形して釉薬を掛け、低温の窯(800~1000℃)で焼かれたものです。
 
・炻器 Stoneware(ストーンウェア)
 白い陶土を高温の窯(1100~1300℃)で硬く焼いたものです。
 
・磁器 Porcelain(ポーセリン)
 磁器の原料は磁石(カオリン)や石英、長石などの粘土質物を原料にする。
 整形してから非常に高温の窯(1300~1500℃)で焼きとても硬いです。
 
・骨灰磁器 Bone China(ボーン・チャイナ)
 白色の陶土に牛骨の灰を混ぜて焼き上げます。(最近はガラス素材を使用)
 原料の50%を骨が占めるので、高温に強く白いのが特長です。
 イギリスで良質の磁石が発見できなかったので、代用技術として栄えました。
 
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<英国4大名窯>
・スポード Spode
・チャーチル ChurchilL
・ロイヤルウースター Royal Worcester
・ウェッジウッド Wedgwood
・ミントン(廃止) Minton
 
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<欧州の陶磁器>
・セーブル(仏)
・KPM(独)
・ヘレンド(ハ)
・ロイヤルコペンハーゲン(デ)
・マイセン(独)
・ヘレンド(ハ)
・アラビア(北欧)
・ジノリ(伊)
・エインズレイ(英)
・ローゼンタール(独)
・フッチェンロイター(独)
・ロイヤルアルバート(英)
・ビレロイ&ボッホ(独)
・イッタラ(北欧)

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会社の喫煙所で安いタバコを、さっと詰めて、さっと吸って、さっと捨てて、さっとテッシュ拭いて・・・
気楽に吸えるのが凄くて、利用頻度上がっています。
 
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<2020年初旬>

パイプ作家内藤氏(S. Naito@heimagine)が透明アクリルでステムを制作しているのをツイッターで紹介!
 
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おおっ、まだ制作過程ですが超カッコいい(@_@) 
 
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2018/07/08

Royal Copenhagen Junior

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デンマークの1775年創業の陶磁器メーカー「ロイヤル・コペンハーゲン(以下RC)」の磁器製パイプ(1969-1984)です。
 
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1969年デンマーク王フレデリク9世(1889-1972)は70周年を祝って二本の磁器パイプとジャーを進呈しました。

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フレデリク9世は自分のブレンドタバコを作るほどのパイプ愛好家でした。
着香ではなく、オーソドックスなイングリッシュミクスチャをブレンドしたそうです。
Kong Frederik (English mixture) 「de My Own Blend」 Paul Olsen
 
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同1969年、RCは8種類の磁器パイプを販売します。
7種はクラシックシェイプ(アップル・ビリアード・ベント・ダブリン・ズル)です。
1つは遊び心でゴルフボールのシェイプになっています。
ちなみに、この時期のプロゴルフはアーノルド・パーマーとゲーリー・プレーヤーが激戦を繰り広げていました。
 
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二年後、1971年秋にはロイヤル・コペンハーゲン主催でパイプのシェイプコンテストみ開いています。
ミッケやラスル、アンネ・ユリエといった新進気鋭の若手パイプ作家が競い、ダン・クリステンセンが評価しました。
この後もRCは新しいシェイプを加えながら販売していましたが、1985年頃のパイプ人気が衰退する共に生産を中止しました。
 
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「ジュニア(年少)」と名付けられた、このパイプは小さなアップルです。
もちろん、超兄貴「シニア(年長)」のシェイプもあります。
当時170クローネで販売されましたので当時の日本円で2万円前後(現在の3~5万円くらい)です。
(ちなみに超兄貴のシニアは253Krで現在の5~7万円くらいです)

 

 
その他のシェイプ名も「Golfer ゴルファー」「Executive 重役」「Skipper 船長」「Navigator 航海長」「Cosmopolitan 国際人」「Yachsman ヨットマン」と関連性のある名前でそろえています。

 

 
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 ・全長:130mm・ボウル高:30mm
 ・外径:30mm・内径:18mm・深さ24mm
 ・重量:xxg
 
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石膏鋳型を作るのはかなり大変だったようです。
魔法瓶と同じような中空構造や、熱収縮、ジョイント部の設計など。
鋳型の原型ができると量産が可能になるのがブライアとの違いです。
 
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銀巻に「Staring」「Denmark」「AM」
初期はダボタイプのステムの接続です。
 
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Dtb
 
試行錯誤しているようで、ボウル側ダボタイプやネジ込みタイプは後期と思われます。
 
Nendaibetsu
 
この時期のROは製造年やシリアル番号を残しています。
「AM」が製造年では場合、A(1968)+M(+9)で1977年かと推測しましたが、他のパイプにも入っていたのでアムステルダムの略のようです。
 
Img_5949  
 
そして、底面にはロイヤルコペンハーゲンの誇りでもあるバックマーク(3つの波線)があります。
デンマークを囲む3つの海峡「大ベルト」「小ベルト」「大スンド」を示しています。
 
Img_e5945     
 
ダボは磁器と金属が程よい抵抗感でおさまります。
磁器は焼く時に約15%収縮しますのでかなり精度が必要な部分です。
シャンクとボウルは別工程で製作されており、接合部がわずかに膨らんでいます。
飾り物と異なり、ジョイント部の工作精度の高さが求められる点がパイプのやっかいなところです。
 
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フローラ・ダニカから模写されたコペンブルーの植物柄は、そのまま飾っておくだけでも美しいパイプです。
 
外観:4
感触:4(咥え心地)
味:?
 
Img_e5946      
 
吸っていないで味は不明ですが、同じく磁器を作成していた有田静生氏によると
ブライアには及ばないが、十分においしいパイプ。との事。
タバコの燃焼や温まり方など、まったく異なるアプローチがされています。
 
D2ucsfdukaaxhje  
 
RCはパイプ作家ヨーン・ミッケにパイプのデザインを依頼ました。
出社は不要で、自由に制作を行ってよいというパトロン待遇でした。
この時にデザインされたシェイプはミッケ代表となる「フグ(金魚)」や「尻われ」があります。
 
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RCのパイプ製作歴史は以下のサイトが参考になります
 
有田静生氏の陶磁器製パイプについて

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<ロイヤル・コペンハーゲン>
1775年、王室使用と親交のある各国の王室への贈り物を製作することを目的に設立されたのが、ロイヤルコペンハーゲンです。
格調のある芸術的な作品を作り続け、世界中の王室や上流階級から絶大な信頼を集めてきました。
繊細なレース技術、高度な手描きによる独特の絵柄、日本でも人気の高いコペンハーゲンブルーと呼ばれる独特の青。
すべてが伝統と誇りを守るクラフトマンシップによって受け継がれています。
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1770年 鉱物学者フランツ ヘンリック ミュラー)が磁器制作に成功する。
177x年 ユリアナ・マリー皇太后がマイセンの技術者を集め、民間の窯を買収。
1775年 5月1日「The Royal Danish Porcelain Manufactory(王立デンマーク磁器製陶所)」創設
1853年 デンマーク国内2社目、民間企業の磁器工場「ビング・オー・グレンダール」開窯
1868年 民営化。王室はロイヤルの称号を残すことを条件に大商人ブラックに売却。
1884年 建築家アーノルド・クローをアートディレクターに任命。
1885年 ロシア女帝エカチェリーナ2世に献上するため「フローラ・ダニカ」の製作開始。
1987年 グレンダール窯と合併し「ロイヤル コペンハーゲン」社となる。
1969年 フレデリク9世は70周年を祝って二本の磁器パイプとジャーを進呈。
1985年 磁器パイプを販売を終了する
2012年 フィンランド企業フィスカース社に買収される
 

驚いた事に、ロイヤルコペンハーゲンという殺人技もあるそうです。

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RCXと略される場合もあり、右ストレートによるパンチ技だそうですが、マッサージ的な威力しかない。

更に、左手で繰り出す「レフトハンドロイヤルコペンハーゲン(パンチ)という技もありますが、マッサージ以下の(ry
 
  
<フローラ・ダニカ植物図鑑>
1761年ロシアの女帝エカチェリーナ2世に献上するため、デンマークの草花150種を食器2600点に描くという企画。
12年の歳月をかけ3000種の図案化と製作作業を続けたが、エカチェリーナ2世が他界し中断された。
現在も植物図鑑の原画から絵付けのデザインが行われている。
ちなみに、シーボルト(1796-1866)が絵師川原慶賀に原画を作成させた日本植物図鑑「フローラ・ヤポニカ」もある
 
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殺人技としてはRCXより強そうな名前ですが(--;)

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2018/01/25

The Pipe

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スーパー・テンポ社(Super-Temp)の人工グラファイト(黒鉛/石墨)がライニングされたパイプです。
1950年代に熱シールドコーティングの特殊金属を製造するスーパー・テンポ社が設立されました。
当時、防衛産業、宇宙産業、原子力産業の最先端技術を担った企業です。

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1963年、原子力発電所で勤務していた技師が、配管用のグラファイトでパイプを作りました。
そのパイプはブライアに劣らなぬおいしさだったので、社長のウィリアム・H・スミス博士が商品化しました。

1965年 「the pipe」を9.95ドル(現在の1万5千円くらい)で販売。
最初の3ヵ月で9,000本を販売。
ダボにニトリルゴムのOリングを入れ、新技術を取入れた安価なシステムパイプとして宣伝します。デザインは黒色のみで、シェイプは5種(Apple、Bent、Billiard、Bulldog、Pot)

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1967年、カラーリングされたモデルを販売
1971年、「THE SMOKE」モデルの追加
1972年に安価な「Venturi」モデルの追加
1975年 パイプブーム終焉と共に生産を終了。累計200~300万本生産されました。

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1968年の広告「宇宙時代の贈り物」。
  1.ブレイクインとカーボンケーキは不要です。
  2.最後の灰になるまで吸えます
  3.湿った状態になりません
  4.乾燥させる必要はありません
  5.10~20度の低い温度の煙を送ります
  6.ニコチンが83%減り、タールは71%減ります

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ボウルの断面図があります。
グラファイトと外側素材に空洞があり、手に持つ位置が熱くならない設計です。
グラファイトは熱伝導率の高いので、ライニングされている全体は熱を持ちます。
ボウル上部と底部とが接触しているので、ここで熱交換すると思います。
通常のブライアパイプとは、内部の温度分布が、かなり異なる事は確かです。 
煙道が紡錘形なのは、ベンチュリ効果をねらった設計です。
くびれた部分の煙の流速が上がり、温度を外部に逃がす設計になっています。
実際に吸ってみると、ボウル下部はけっこう熱を持ちます。
ジュースが溜まっても高温で気化するので、溜まりにくいのではないでしょうか。
また、ニコチンやタールが少ない広告の理由も、ここら辺にあると思われます。

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 ・全長:132mm・ボウル高42mm
 ・外径:35mm・内径:19mm・深さ38mm
 ・重量:xxg

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刻印はシャンクにエンボスで「the pipe」で「p」がパイプの形になっています。
1967~1970年まで販売されたモデルで「オール・アメリカン・ストライプ」。
価格は$15(現在の2万円くらい)。

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外観:2
咥えやすさ:1
味:3(オールラウンド)

Clip_1
「The pipe」に関して300本以上所有するオーソリティーがいます。
ビリー・テイラー氏のホームページ:http://www.thepipe.info/

Img_2444

 <吸い方>
 ・カーボンは付着させない
 ・たばこは緩めに詰める
 ・できるだけゆっくり吸う
 ・金属タンパーでボウル内部を傷つけないよう注意する
 ・モールでボウルとシャンクの継ぎ目を傷つけないように注意する
 ・ラタキアの強着香は不向き

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確かにブライアパイプと比べると風味が異なります。
喫煙序盤は、ボウル下部のたばこが、蒸し焼きに近い状態になるので香りがよくします。
中盤から味は薄らぎますが、エアフローが良いので、火種は安定性しておりのんびりと吸えます。

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再着火も楽ですし、居酒屋でのんびり吸うのによいパイプですね。
ボウル内は水分を吸収しないようで、喫煙後はティッシュで軽く拭けば汚れがきれいにとれます。
広告では「ポケットに入れっぱなしで洗濯機に入れても大丈夫」と書いてありました。

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 <クリーニング方法>
  ・マウスピースは慎重に外す。(できるだけ外さない事)
  ・お湯に無香石鹸を溶き15分程パイプを浸す。(食器洗剤不可)
  ・ライナーを傷つけないよう注意して歯ブラシでカーボンを落とす
  ・すすいいでタオルで拭く。
  ・モールは希アルコールで浸し、末端の針金がライナーを傷つけないよう注意。
  ・表面は車用のワックスで良い。

Img_2464

ブライアには及ばないものの、異なった吸い味があり、持っていても損はないパイプだと思います。
また、1970年ごろからグラファイトライニングから“carbonized carbon" or "carbon carbon,"で軽量化とコストダウンできたとあります。炭素繊維かな?このタイプも試してみたいですね。

「グラファイト」
黒鉛ともいわれますが鉛の含有はなく、ダイヤモンド・墨・石炭等と同様、炭素の仲間です。
Img_2439
16世紀前半にイギリスの湖水地方で黒鉛鉱床が発見され、16世紀後半には、砲弾の鋳型など産業に幅広く使われました。
また、タールや粘土などと混合させた人造黒鉛があり、電池等の電極剤や鉛筆の芯、るつぼ、塗料などに使われる。
黒鉛炉という原子炉の炉心にも使用され、中性子の速度を下げる減速材として機能します。

<グラファイトの特徴>
Graphite
(1) 熱に対する性質が優れている。
  耐熱性、熱伝導性が有り、急激な熱変化にも耐えられます。高温で寸法変化が少なく、また、高温下で強度が増します。
(2) 電気を通す(導電性)
  モーターのブラシ、電池の電極、パンタグラフのすり板など、各種電極材としてに使われます。
  また、電気抵抗を利用し、電磁誘導加熱の発熱体や、直接電気を流して高温炉のヒーターとしても使用されます。
(3) 軽くて加工が容易
  アルミより軽く、精密な機械加工も容易に行えます。
(4) 耐薬品性がある。
  常温では酸・アルカリに耐え、ガラス、石英とも反応しません。
(5) 自己潤滑性がある。
  自己潤滑性で相手部品をいためず、機械用軸受や摺動シール材等で使用されます。
 
<グラファイトの特徴>
Img_2437 
(1) 龍戦士バグスター。
  鏡飛彩の恋人「百瀬小姫」の肉体を媒体として 『ドラゴナイトハンターZ』 から生み出されたバグスター。
(2) 識人的立ち位置
  策謀よりも力押しで敵を直接叩き潰すことを好み、目的のためには独断専行すら辞さない短気で好戦的な性格。
  良くも悪くも我が強く個性豊かで身勝手な者達が多いバグスターの中では比較的常識人的立ち位置にある。
(3) ステレオタイプな悪の幹部
  全人類を乗っ取ってバグスターを地球の支配者にする事」「バグスターの軍団を作り上げる事」。
(4) ママファイト
  基本的にバグスターの事は 「守るべき仲間」 と認識しており、同胞に対する仲間意識の強さはかなりのもの。
  パラドの帰りが遅ければ 「何処行ってた?心配したぞ」 と保護者のように声をかける。
  苦戦していれば積極的に手助けをするなど、 面倒見の良さからついたあだ名が「ママファイト」。
(5) ドドドドドドドドドドド紅蓮爆龍剣
  ハァ…ハァ…!何の真似だ?君を助けてやった私に歯向かうのか?
  正々堂々と戦い、決着はついた!なのに貴様は…神聖な戦いに泥を塗った!
  パラド、ポッピーピポパポ!道こそ違えたが、お前たちは俺の…生涯の仲間だ!
  スナイプ、ブレイブ!俺に敵キャラを全うさせてくれた貴様らに…心から感謝する!
  ニコの一撃を自らの意志で受けたグラファイトは、最高の好敵手と戦えた事に笑みを浮かべ盛大に爆散する。 

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2019-04-19 ビリアードも入手しました。
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Img_1293

こちらは、かなり状態が良く、使用回数も少ないようです。
Img_1299

ホワイト&ホワイト。嬉しい白さです。 

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右から海泡石、グラファイト、ブライア、磁器

 

2017/01/25

Golf Ball Meerschaum

M1

 

 

 

 

 

ゴルフはしませんが(^^;、ゴルフボールのメシャムです。

 

前からケース付きのメシャムを探しており、ヤフオクで安価に落札できました。

 

「Golf Ball Meerschaum」で検索すると似たパイプが結構販売されています。

 

 

 

M2

 

 

 

 

 

ゴルフボールのディンプル(えくぼ)は、1905年のハスケル社のボールが最初と言われています。

 

表面凹凸が空気の乱流を発生させ、揚力を増し空気抵抗を減らします。

 

表面がつるつるのボールより3倍飛ぶ(笑)といれれています。

 

このパイプも表面がつるつるより3倍速く色付くかもしれません。

 

 

 

Dsc_0569 Cho80_2

 

 

 

 

 

トルコでは海泡石は「ピポタシュ(パイプの石)」と呼んでいます。
トルコのエスキシェヒル産は真っ白で美しい原石が取れますが、トルコ政府は輸出制限しています。
タンザニア産のメシャムは灰色なので焼メシャムで販売されていますが、枯渇しているとの記事もあります。

 

 

 

Paipunoheya01_3

 

 

 

 

 

スペイン、アメリカ、中国では、産業用に採掘されており、日本にも少ないですが埋蔵さているそうです。

 

Dsc_0565

 

 

 

 

 

 ・全長:?mm・ボウル高?mm

 

 ・外径:?mm・内径:?mm・深さ?mm

 

 ・重量:?g

 

 

 

Dsc_0570

 

 

 

 

 

 

刻印はなく、アクリルステムの継ぎ目に「12」と手書きで記載されています。

 

 

 

Dsc_0571

 

 

 

 

 

 外観:5

 

 感触:1(咥え心地)

 

 味:?(オールラウンド)

 

 

 

Dsc_0572

 

 

 

 

 

メシャムのブレイクインは、ブライアと異なりワックス安定化が重要なようです。

 

近々メシャムのオフ会に行くなので諸先輩方に伺おうと思っています。

 

 

 

Dsc_0564_2

 

 

 

 

 

真っ白なボウルと、オレンジのステムをみていると吸ってしまうにはモッタイナイです。

 

アンティックにある黄金色のメシャムにするのは相当時間もかかり難しいようです。

 

最初はステムの継ぎ目から染まるそうですが、この部分をシリコンチューブで封をして、ステムの白色を残し染めれないか考えています。

 

 

 

M5

 

 

 

 

 

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メシャム関連参考サイト

 

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セピオライト(SEPIOLITE)の「パイプの部屋1-3」は必見。採掘現場も見れます。

 

 

 

東京メシャム

 

 

 

私的喫煙日記

 

 

 

海泡石の採掘現場は、国際ジャーナリスト堤氏の記事。

 

 

 

セピオライト(海泡石)について

 

 

 

メシャムパイプ

 

 

 

 

2017年1月30日メシャムオフ会に参加してきました。

 

この日はメシャムの誕生日前夜祭(一説には12月30日もある)で、これから毎年行うそうです。
色々な話題の中、「夕日のガンマン」でリー・ヴァン・クリーフがメシャムのパイプを吸っていると聞きました。

 

 

 

Photo_2

 

 

 

南北戦争(1861~1865年)を舞台にした映画なので、メシャムパイプで時代考証は一応正しい。

 

 

 

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(2017/06/18)
オフ会で広島の親分の所に入門する。

 

 

 

 

 

2016/04/06

Delfts Blauw Clay Pipe

A1

 

 



寿氏が陶磁器のパイプが欲しいと言っており、Peterson 317落札時に同じ出展者が出していたので落札しました。
 

 

Cfryp7suuaafxn0

 
火皿の内側は釉薬が塗られておらず陶器製です。
オランダで製作されたデルフト焼のクレーパイプです。
16世紀から17世紀まで陶器(磁器ではありません)栄えた町で、白色釉薬を下地にスズ釉薬で絵付します。

 

オランダでは17世紀に安価に大量生産できるクレーパイプの生産が盛んになりました。
クレーパイプは多孔質で水分を吸収しすぎるのと、折れやすく扱いにくい為、18世紀にはメシャムに変わります。

A2_2

 

 


 
 ・全長:160mm・ボウル高80mm
 ・外径:55mm・内径:19mm・深さ?mm
 ・重量:?g
 
 
落札価格は510円(入札555円)でした。
Peterson317の3000円(入札3333円)と送料510円でしたので合計4020円でした。
どちらも際どい額の落札で運が良かったと思います。
 
A4

 

 


 
 外観:2
 感触:1(咥え心地)
 味:?(外出用)
 
Cfr2am7ueaewg_r

 
素焼き部分の吸水性は不明です。
全て素焼きのクレーパイプは唇が引っ付くほど吸水性があるそうですが、そこまではなさそうです。
ちなみに中まで釉薬が塗られたパイプはかなり不味いそうです。
(陶器の場合、たばこの燃焼温度だと釉薬の金属イオンが出ないかな?)
 
A3

 

 


 
キャラバッシュ内部は外せませんが、アルコールを入れれば清掃はできそうです。
もう少し大きければ、ボウル部をダイアモンドカッターで分離し、壊れたキャラバッシュの
メシャムに変えようかと思ったのですがサイズ不足でした。
 
 
おそらく寿氏が所望しているのは陶器製パイプではなく磁器製パイプだと思います。

 

ドイツのマイセン・デンマークのロイヤルコペンハーゲンは、中国景徳鎮・日本有田焼に並ぶ西洋白磁の頂点ですね。
磁器パイプは長石を高温(1200-1400度)で焼いているので、水分を通さず、熱にも強いです。
おそらく、ガラスのパイプと同じ吸い味になると思います。
磁器製パイプは値段が桁違に高いので、とても手はでませんが(^^;)

(ヤフオクの画像)

 

O1

 

 


O2

 

 

 

 
銀座菊水の飾り棚に同じパイプが飾ってありました。
ごついメシャムパイプのハザマにちょこんと置いてあるので小さく見えます。
ボウルの汚れから数回吸ったようです。

2015/09/04

Calabash

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南アフリカの瓢箪とメシャムを組み合わせたパイプ。
現在、大小二つのキャラバッシュをもっています。

 

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元々、小型の物が19世紀初ボーア戦争でアヘン吸引で使われていたようです。
有名になったのでは、シャーロック・ホームズの舞台で咥えていた為。
舞台では大きなパイプでないと見えないので、使用していた説もあります。
「パイプ随筆」ではシャーロキアンが著者コナン・ドイルがキャラバッシュを所有していたとありますが定かではありません。
近年ではキャラバッシュ農家が採算がとれずやめてしまい、流通は激減しているそうです。

 

我流ですがキャラバッシュ喫煙ポイントを記載しておきます。

 

・ブレイクイン
 メシャムのブレイクインはブライアと異なります。手袋or綿布とハケを準備します。
 メシャム上部はワックスでコーテクングされておりワックスの熱固着が重要です。
 二週間は我慢して布手袋ごしに触りましょう。 
 

 

 最初の一週間は、ワックスを固着させる為、メシャム部を熱くして吸います。
 灰がメシャム部に乗っってしまった場合、絶対にこすらずに吹き飛ばすかハケで取りましょう。
 次の一週間は寝かせます。以上でブレイクインは完了です。
 
 また、最初の1~2ヵ月は強い陶器臭(どろ臭さ)がします。
 内側にカーボンがたまると匂いは消えますので、じっくり楽しみましょう。
 

 

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・たばこ
 長い煙道とメシャムの吸収がよいので風味の強いタバコが美味しいです。
 葉はブライアより硬く詰めます。
  

 

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・着火
 火が完全に下を向けられるガスライターが良いです。万遍なく着火できます。
 多少火力が高くなってもよいので、タンピングはあまり行わない方が良い。

 

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・カーボン
 ボウルのカーボンはたまりやすいので、喫煙後モールやティッシュで拭き取るとメンテが少なくて済みます。
 瓢箪部はヤニやジュースが付着しても、いやな匂いはしません。
 海外動画で瓢箪内にアルコールを噴霧している方がいましたがあまりお勧めできません。

 

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・コルク部分
 メシャムからの熱伝導が高いので、コルク部はいたみやすい部分です。
 軽く水を吸わせるか、メシャムとあたる部分にろうそくを軽く塗り込むと良いです。
 浅利法生氏の作ったブライアーキャラバッシュは、コルク部分に革を使用していました。
 コルクが消耗した場合、革やシリコンに変えてみるのも良いかもしれません。

 

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・灰対策
 瓢箪内部は、タールや煙で変色します。
 匂いはヤニ臭さとは異なる独特の芳香がします。
 しかし、底に穴があり、灰が多く入と、喫煙時に灰が口まで届く事があります。
 ボウル底にメシャム片を入れるか、モールを巻いたものを瓢箪下部にいれると灰を防ぐ事ができます。

 

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・格納
 小型のキャラバッシュは、トロイのパイプポーチに入れています。
 大型は、メシャムの割れないないよう、丸タッパーとウレタンマットでケースを作りました。
 
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 風がない日は、外でも気楽に吸えますし、居酒屋等でも吸っています。
 楽しいキャラバッシュライフを(^_^)/
  

 

[Butz-Choquin]
 1858年 フランス、サンクロードでJean-Baptiste ChoquinとGustave Butzと共同でパイプを作成。
 1875年 ルシアンレガーによりBCパイプの礎は築かれました。
 1888年 アーサー・ベローが工房に加わり、ベローレガー社となる。従業員は約30人
 1951年 フランスのメッツという町で工房と専門店を開き「ブッショカン」ブランドで輸出開始
 1970年 フランス政府から輸出貢献企業としてオスカー賞を授与
 1972年 日本への輸出が始まる  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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