カテゴリー「19.Hardcastle」の2件の記事

2016/10/05

Hardcastle Jack O'London 811

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「Hardcastle」のミドル・グレード「Jack O' London」のかなり大きなダブリンです。
古い英国のパイプ独特のむっちり感があり、アンスモークだったので奮発し落札しました。
 
 
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P.O.Sが「BRITISH MADE」なので家族経営時代(1967年以前)と思われます。
フローの埋め跡が3つほどありますが、かなり迫力のあるパイプです。
 
 
 
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ハードキャッスルは地名姓で、中世初期の西ヨークシャー街道町「Hardcastle Cross」に由来します。
「Jack O' London」の「Jack」は不特定の男性示す代名詞、「O'」は「of」の略になります。
日本流に言えば「東京太郎」ですが「倫敦の紳士」的なニュアンスではないでしょうか。
最近では「帰ってきたウルトラマン」も「ウルトラマン・ジャック」と呼ぶそうですが同じ意味です。
 
 
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 ・全長:158mm・ボウル高50mm
 ・外径:38mm・内径:25mm・深さ?mm
 ・重量:45g
 
 
 
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刻印は「Hardcastle's  BRITISH MADE  JACK O' LONDON」「811」
 
POSに「England」表記がないのは、国内販売する上でスコットランド、ウェールズへの配慮と思われます。
逆に北米に輸出する場合「England」刻印はブランドとして必須になります。
 
 
 
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外観:3
感触:3(咥え心地)
味:?(バージニア)
 
 

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ハードキャッスルの上品でスムースな煙は、濃い味のたばこが良く合います。
まだ吸っていませんが、SSKのCMであった「Jack has a bat and two balls!」とリズミカル唱えながらブレイクインする事になりそうです。
 
 
アッシュトンによれば、ダンヒル旋盤主任のシド・クーパー氏はハードキャッスル出身だったそうです。
ハードキャッスル魂はダンヒルに受継がれていたのです。
真ん中でダンヒルのサイズ④ですので、かなり大きなパイプです。
 
 
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ハードキャッスル独自のユニークなアイデア 
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1.「Phitu」は2代目エディが1936年イギリス産業展示会で最初に発表し人気を博しました。
 
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2.「Dental Briar」は、P-Lip・Dental Bit・Bite Resistantの三種を合わせたリップ形状です。
 
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3.煙道の内側にもアルミの管を埋め込む冷却設計。
 
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4.保護材もハードキャッスルのオリジナルだそうです。厚く塗られざらっと感があります。
 
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5.「Royal Windsor Sandhewn」独自のラスティックで深いクラッギー。こっ、これは欲しい。
 
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[Hardcastle年譜]
  1908年:初代Edmund Hardcastleは、Jack O'London社を買収しウオルサムストー工場を得る。
  1935年:ダンヒル社も、ハードキャッスル・ウオルサムストー工場の隣りに工場を作る。
  1936年:ダンヒル社は工場竣工の翌年にハードキャッスル社株の49%を取得する。
  1946年:戦後、100%の株式買収完了しますが、経営は2代目Edward Hardcastleに委ねます。
  1967年:パーカーとハードキャッスルとして合併し、Hardcastleの家族経営は終了します。
 
 
やっぱり元祖のクラシックシェイプはどれも良いですね。 
 
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ボウルを旋盤で加工ができるビリアード、ベント、ブルドッグ、ダブリンの4種が1870年代に成立しクラシックシェイプの原型になります。
ビリアード:英語の"玉突き"の意味。19世紀中ごろのフランスタイプ・メシャムパイプに由来
ベント  :英語の"曲がり"の意味。18世紀の木製パイプに由来
ダブリン :アイルランドの首都名(当時は欧州4位の大都市)。アイリッシュ・クレイパイプに由来
ブルドッグ:犬・頑固な人の名称。カーヴドメシャム・シガーホルダー用バーナーに由来
 
全部ラージサイズなので、なかなか吸えないですが・・・
 

2015/11/05

Hardcastle Phitu 265

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Hardcastle創業者エドモンドの息子エディが、ロッキングチェアーをアイデアに、通勤電車で吸えるパイプとして発明したそうです。
1936年イギリスの産業フェアで展示されました。
「暖炉とドライブ(fireside and motoring)」の目的で多く売れたと、1947年の貿易ジャーナルに記載されています。
 
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後にKaiwoodieもChinresterとして販売しています。
 
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前歯で軽くおさえるだけで、かなりしっかりとパイプが固定されます。
左右のブレも少なく咥えられますので、自動車の運転にもよいですね。
 
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 ・全長:130mm・ボウル高43mm
 ・外径:?mm・内径:19mm・深さ36mm
 ・重量:23g
 
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小さくて軽く、ボウルの厚さは薄めで脆い感はありますが、思ったより硬くしっかりした作りです、
サンドブラストも深く、熱くなりやすですが、冷めるの早いです。
 
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外観:3
感触:4(咥え心地)
味:2(バージニア)
 
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喫煙回数も少ないようで、バージニアの甘味が思ったよりストレートに出ました。
古いパイプ特有のどろくささもないので、バージニア専用で使っていきます。
 
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[Hardcastle's]
1908年:エドモンド・ハードキャッスルがウォルサムストウにJack O'Londonを買収た工場で創業
1936年:ダンヒルに株式の49%を販売する。
1946年:ダンヒルが買収を完了するが、家族経営を継続する。
1967年:セカンドブランドのパーカーハードキャッスルして統合する。
 
ウォルサムストウはロンドンの北西の町。
1870年に人口1万人にも満たない農村でしたが、1910年には都市化政策で10万人を超える町に急激に発展しました。
 
 
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