Stanwell Handmade 67
2018-09-08 二本目のドレスを入手
やはり、イヴァルソン刻印の方がリップが薄くて良い
でもROYAL DANISHは、このテクスチャーとエッジの部分が気に入っているのでうれしいですね。
2018-09-08 二本目のドレスを入手
やはり、イヴァルソン刻印の方がリップが薄くて良い
でもROYAL DANISHは、このテクスチャーとエッジの部分が気に入っているのでうれしいですね。
同じシェイプ番号を持っているので2本目になります。
安価だったでのラスティックも良いかと思い落札。
・rustic 【形容詞】
a.いなかの,いなか生活の; いなか者らしい,質朴な,飾りのない.
用例 :rustic charm いなかの魅力.
b.不作法な,粗野な
用例 :rustic manners 粗野な物腰.
届いたパイプを見て一言「rustic pipe = 粗野なパイプ」でびっくりしました。
塗装跡が随所に残り、ステムには万力跡が残っている始末。
もう少しましな着色ぐらいできないのだろうか?
・全長:130mm・ボウル高45mm
・外径:35mm・内径:20mm・深さ38mm
・重量:?g
刻印部のグレインを見ると素材は悪くないようです。
もしかして、購入者が自分でラスティックをかけたのか?とも思いましたが・・・
ラステックの後にブラストもかけてるので、さすがにそれはなさそう。
外観:1
感触:3(咥え心地)
味:1(all)
届いた時点で数回の喫煙されていました。
重ねて吸えば、塗装跡も薄れ少しはそうですが・・・レッツ・ポジティブ!
(2016-02-29)
とりあえず、吸い続けていますが、塗装のメリハリが少し取れてましになってきました。
(2016-07-27)
BIG BENのスムースが加わり、コンビからトリオを結成しました。
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スタンウェルの歴史
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スタンウェル創始者のポール・ニールセンは、先の大戦下でブライヤーの輸入ができずブナ材のパイプを製造販売していました。
戦後も、ブライアールートは英仏米が独占し、デンマークでの入手は極めて困難だったそうです。
苦労の末、高品質ブライアーの購入ルートを築き、その後花開くダニッシュパイプの礎を築きました。
また、友人であり作家パイプの開祖であるSイバルソンをはじめ多くの作家とのデザイン契約しスタンウェル社は大きく業績を伸ばしました。
しかし、近年パイプブームも下火になり、2003年にはスカンジナビアタバコに買収、2010年にボルブ工場を閉鎖しています。
倒産してもおかしくない状況ですが、戦争の経験からか、大量のブライアーをストックがありました。
現在は在庫と商流を生かし、デザインはデンマークで行い、イタリアのチェザーレ バロンティーニがOEM製造しています。
こんなパイプを作ってたらニールセンが草葉の陰で泣くぞ・・・センテンススプリング!
Stanwell Handmade 89
スタンウェルREGD No.969-48は、Sixten Ivarsson、Jess Chonowitsch、Tom Eltangにより登録されたモデルで、スタンウェル社がデザイン提供を受けて1960年から1970年代にかけて作成したモデルです。
「969」の900番代はロイヤル・タン(Tanshellブラスト)
「48」は、商標登録が1948年に行われたことを示しています 。
・全長:130mm・ボウル高45mm
・外径:35mm・内径:20mm・深さ38mm
・重量:55g
シェイプは、ボウルが少し大きくてハンドメイドらしい独特のバランス感があります。
サンドブラストは軽めですが、オーバルシャンクのグレインは深く蛇の鱗のように深い波紋を描いており、実に良い仕上がりです。
外観:4
感触:4(咥え心地)
味:3(英国ミクスチャー)
煙道が火皿の径もあり、煙道は少し太めなので微着香や弱ラタキア用かな。
エアフローは良いので、ジュースも出にくく最後まで吸えます。
数回すっていましたが、色が濃くこげ茶色になり、味の深みも増してきました。
なかなか良いパイプです。
バルカナイトのサドルビットのマウスピースは、カッチとした咥え心地がよい。
内側に切れ込むよになっており、口の端にフィットしてボウルが頬に近い位置にきます。
このボウルの位置はなかなか良く、歩きながら咥えていても負担が軽くて安定しています。
阪急電車にて
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1950年代 初頭カタログから価格
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Straight Grain: 90DKK(デンマーククローネ)
Hand Cut: 60DKK
Best Make: 42DKK
Extra: 42DKK
Flame Grain: 36DKK
De Luxe: 30DKK
Old Briar: 22DKK
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デザイン者とシェイプ番号
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S.イヴァルソン
1,2,6~11,13,15,17,19~25,30,32~35,37,38,41,43,48,55,59,62~64,70,75,79,82,85~,87,90,91,95,96,105,109,119,124
アンジュリー
26,35,36,183
トム・エルタン
32(Re-Make),84,126,129,131,135,136~138,164,177,180,181,190,204,208,209,210~213,227,232
J.コノウィッチ
139,~148,156~159, 161~163,166~168,171,172,217
スヴェン・バン
169,170,178,179,182,189
ポール・ウィンスロー
207,234
ポール・イルステッド
215
スタンエル・ハンドメイド「969- 48 REG」シリースは1960後半から1970年まで販売されており、シェイプ番号から初期はイヴァルソンで、後期はコノウィッチとトムエルタンが主に担当していた事がわかります。
新聞記者だった父が使用していたパイプで、1970年代に購入したものです。
当時、記者の間でパイプがブームだったそうです。
実家で掃除したいた時に、引き出しにダンヒルと一緒に転がっていました。
カーボンケーキが大きく欠けていいたので、SAメソッドで掃除しました。
アロマ系のタバコを好んで吸っていたと記憶しているのですが・・・
・全長:142mm・ボウル高50mm
・外径:35mm・内径:20mm・深さ35mm
・重量:40.9g
Pipediaによるとスタンウェル社のセカンドブランドです。
1950年代にパレット・ブーメラン・キドニー(腎臓)のデザインが家具・生地・パッケージに流行します。
ROYAL DANISHの900番代は、ブラストにパレットとソラマメがスムースでデザインされています。
どう見ても腎臓型と肝臓型ですがね。
外観:4
感触:3(咥え心地)
味:3(オールラウンド)
カーボンが付着が早いです。
また、最近のパイプと比べると少し重い感があります。
しかし、グリップ感と軽いベントによる重心のバランスが良く咥えやすパイプです。
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デンマークのパイプ工房
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・Stanwell
1945年 :Stanwell社は、戦後の困難な時期にデンマークへブライアー輸入ルートを築く。
1950年 :スタンウェルがスーアと交渉し、シクステン・イヴァルソンをパイプ作家として独立させる。
1955年 :シカゴ・イワンリース店がダニッシュパイプを宣伝し、北米でダニッシュブームを引き起こす。
1950年中:Stanwell社はパイプ作家とデザイン契約を受け量産化しアメリカ市場で業績を伸ばす。
1950年末:この頃からステム刻印「S」の上に王冠が着き、グレード(白色<真鍮<銀)が別れる。
1965年 :ボルブに最新工場を建設、高品質で高いデザインを量産し世界的なメーカーとなる。
1982年 :ロスマンズ・インターナショナル(親会社はレンブラント)に買収される。
1990年頃:StanwellとLarsenの合併
2003年 :スカンジナビア・タバコ・カンパニー(STG)に買収され、Larsenはパイプ製造を中止。
2007年 :ポール・スタンウェル逝去。
2010年 :親会社STGがスウェーデン・マッチに買収され、他のパイプ事業と統合する。
:ボルブ工場閉鎖しイタリアで生産する事となる。(ポールが草葉の陰で泣いてる)
・BARI
1950年初:ビゴ・ニールセンが南デンマークのコリングに創業。
1970年代:WIKING(ヴァイキング)シリーズで人気を博す。
1978年 :ドイツのフォン・アイケン社にBARI商標含む経営権を譲渡する。
1990年代:病気のためパイプ作りを引退。「VIGGO NIELSEN」の刻印を消す。
二人息子のヨーゲン・ニールセンとカイ・ニールセンがデビユーする。
・DAN(1943-2007)
1943年 :H・ダン・クリステンセンがコペンハーゲンに設立。
1956年 :ゲルト・ホルベックをラスムセン工房から引き抜く
1950年末:ダニッシュ作家を中心としたカタログを発行し脚光を浴びる
1963年 :Preben Holmがパイプを販売(~1968)
1970年頃:ダン・クリステンセン他界。夫人が経営を引き継ぐ。
1991年 :ダン閉店
2007年 :ホルベック(1928年生)が引退する。パイプ製作数は6662本
・Kriswill(1947-1980中頃)
1947年 :海運会社技師だったカール・ロバート・クリスクリス(47才)が創業。従業員3~4人
1955年中:スタンウェルと似ている事からKriswellからKriswillに変更
1960年中:従業員が最大で約40人いた。
1966年 :カール・ロバート・クリスクリス他界(享年66歳)。後嫁→息子イェンス と経営を引継ぐ
1975年 :ノルウェーLillehammerが買収。機材はノールディングが購入
1979年 :Lillehammerが工場を閉鎖
1980年初:Kriswillのデンマーク工場閉鎖。スペインのカタロニアに拠点を移す
1980年中: デイニッシュ・ブームの終息とともに姿を消す。
2021年 : DANタバコ製Kriswill銘柄のパイプタバコが日本で販売。(かなり古くからあったタバコのようです)
・Georg Jensen
1954年 :コペンハーゲンで夫婦で創業
1980年代:娘Lisと同名の息子Georg Jensenに継ぐ。
1980年末:W.O.Larsenに工房を買収される。
1990年代:W.O.LarsenがStanwellに売却される。
2001年 :この年までマックバレンのチーフブレンダーを兼任していた。
・Sven Bang(?-1993)
1941年 :パイプとタバコの貿易会社を起業するが、戦争で閉店。
1945年 :W・O・ラールセンに勤務し、タバコブレンドや経営業務を行う。
1968年 :P.ホルム工房からP.ハンセン氏を雇い「S.Bang」工房を創業。
1970年 :グレードを制定
:黒ブラスト、タンブラスト、5、6、7、8、9、A、B、C、D(激レア)の11段階。
1970年代:スタンウェルと契約し、デザイン提供を行う。
1984年 :Sven Bang氏引退し、P.Hansen氏とU.Noltensmeier氏が引継ぐ。
:P.O.Sを「COPENHAGEN」から「KOBENHAVN」に変更する
1993年 :Sven Bang氏逝去。
・Bjarne Nielsen(1941-2008)
1957年 :16歳でパイプを喫い始め、その時にパイプを作り始める。
1945年 :コペンハーゲン大学でMBAを取得し、デンマークの外務省に勤務。
1973年 :趣味が高じてパイプ作家となる。
1978年 :「Bjarne」パイプ工房を設立 グレードはAX、A、B、C、D、E、 F、G、H、I、J
2008年 :3月初旬に心臓発作で他界。
・Ph. Vigen (Jes Phillip Vigen Gertse)
1953年 :ラールセンに勤める
1978年頃:S Bangに勤めるが、折り合いが悪く1年半でやめる
1980年頃:トム・エルタンの後任でダンパイプに勤める
1992年 :ダンパイプの廃業後、Bjarne工房に勤める
2008年 :Bjarneが他界し、パイプ制作を辞める。
・Tom Eltang(1958-)
1969年 :11才でパイプ作成キットでパイプを作成する。
197x年 :職安勤務でイヴァルソンの弟子でもあるFlemmingからパイプ作りを学ぶ。
197x年 :ラールセン工房に入門するが、ライン生産方式が合わず2週間でやめる。
1974年 :アンネ・ユリエの工房に弟子入りする。
1977年 :ダンパイプに勤める。
1970年末:スタンウェルに勤める。
1980年頃:スタンウェルとはフリー契約となる。独自でパイプを作りハイグレードにはEを刻印
2003年 :ワークショップを開く(年間約500本)。
2004年 :娘の名前「Sara Eltang」のグレードブランドを追加する。
・W・O・Larsen(1864-2003)
1864年 :コペンハーゲンのアマガトルフ通りにW.O.Larsen氏がパイプの小売店を開く。
1926年 :デンマーク王室御用達となる
1945年 :スベンド・バングが経営に入る
1960年頃:ハンドメイドパイプを販売しポール・ラムルッセンのパイプが人気を得る。
1963年 :フォーマー(H・J・ニールセン)を工場長に迎える。
1963年 :ポール・イルステッドが入る
1965年 :ポール・イルステッドが独立
1968年 :スベンド・バング独立。後任はテディ・ヌードセン
1970年 :テディ・ヌードセン独立。
1975年 :フォーマー独立。
1990年頃:StanwellとLarsenの合併
2003年 :Larsenの工房でのパイプ製造を中止。
2007年 :ポール・スタンウェル逝去。
2010年 :親会社STGがスウェーデン・マッチに買収され、他のパイプ事業と統合する。
・Erik Nording(1936-)
1939年 :エリック・ノールディングは、デンマークのコペンハーゲンで生まれ
1955年 :父親の他界がきっかけで、パイプ製作し始める
1963年 :工学学校を卒業後、Skovbo氏と共同で本格的にパイプを作成
イニシャルを合わせたSON(Skovbo og Nording)ブランドで販売(-1965年)
1967年 :独立する。Kriswill工場をの一部を買収し量産体制を築く。
2011年 :映画「ロードオブザリング」で劇中のパイプが採用されて話題になる
・Jorgen Larsen(1942-)
1965年 :Stanwellで働く(-1969)
1970年 :独立し、工房を構える。Peter Stokkebyeで販売し「Jorgen L」と刻印。
1970年代:Kriswellの技術指導やデザイン監修を行う。(-1980)
1990年 :マウスピースに「JL」のイニシャルを入れる。
2005年 :工房を閉めパイプ制作をやめる。(年間100本程だったので約3500本)
2015年 :73歳ですが夫婦で元気。
・Preben Holm(1947-1989)
1963年 :16歳でDANで働く
1969年 :独立し、工房を構える。従業員45人。
1983年 :17歳のPoul Winslowを雇う。
1985年 :工房を閉めパイプ制作をやめる。(StanwellとPoulWinslowが受け皿)
1989年 :Preben Holm他界(享年43歳)
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参考HP
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北欧パイプ作家の系譜とその評価。
http://blogs.yahoo.co.jp/char0134/21320092.html
ダニッシュハンドメイドの黎明
http://www7b.biglobe.ne.jp/~kogloft/Danishhandmadepaipehistory.html
01.喫煙具関連(メンテ・ツール) 02.煙草関連 03.パイプ年代判定等 04ハンドメイド 05.Ashton 06.Barling 07.BBB 08.Ben Wade 09.Castello 10.Charatan 11.Comoy 12.Dan 13.Dobbelmann 14.Dunhill 15.Dupont 16.Falcon 17.Ferndown 18.GBD 19.Hardcastle 20.Kaywoodie/KBB 21.Lillehammer 22.Loewe 23.Oldenkott 24.Orlik 25.Peterson 26.S.Weingott & Son 27.Sasieni 28.Stanwell 29.Savinelli 30.Vauen 31.W.O.Larsen 32.柘植・深代 33.コーン・チェリー・メイプル 34.海泡石・陶磁器・黒鉛 35.その他 36.葉巻関連 コーヒー パソコン・インターネット ホンダN-VAN 旅行・地域